皆さま、こんにちは。

 

先日、公開終了ギリギリで「蜜蜂と遠雷」を観てきました。

 

 

 

このタイトル自体、初めて聞いた時からなんともいいタイトルで惹かれるものがありました。

 

「マチネの終わりに」に続き、音楽がテーマのメインになっている映画が続き、私としては嬉し

 

い限りです。

 

「マチネの終わりに」も福山雅治さんの演奏が収録されたサントラ盤の他に、ほとんどの曲を弾

 

かれたギタリストの福田進一さんの同タイトルのCDがでているのですが、この「蜜蜂と遠雷」

 

はなんとCD8枚組のボックス盤がでているそうです。

 

それは全曲聴きたくなりますよね。

 

4人の性格も環境も違うピアニストたちのコンクールでの挑戦を描いたものですが、天才肌だっ

 

たり努力の人だったり、すぐグラフを想像してしまうのが最近の日常でもあります。

 

映画では残念ながら登場人物4人、一人一人の細やかな心象風景まで描くのに限界があるのです

 

が、小説では音がないかわりに言葉でどこまでも表現が可能です。

 

実際コンテスタントの弾く曲のイメージに、かなりの文字数を使ってストーリーが展開されてお

 

り、読み手の想像力を大いに掻き立てる作品となっています。

 

それもそのはず作家の恩田隆さんはこのピアノコンクールをテーマに小説を書くと決めてから

 

足かけ10年、モデルとなった浜松の3年おきのコンクールにも4度足を運び、予選から本選、

 

それも朝から夕方までほとんどの演奏を聴かれたとのこと。

 

その長期でいろいろな意味で膨大な量の取材が、あの表現を生み出していたのかと、ため息とと

 

もにプロの仕事の執念のようなものを感じました。

 

楽譜にすると誰でも共通なはずの音符が、いざ人の手にかかり演奏されると、その人によりまる

 

で違ったものに聴こえる。

 

そこには表現する人のテクニックや世界観だけではなく、聴き手の背景や世界観、受けとめかた

 

も入ってくる。

 

それを言葉や文章にするには、繰り返し繰り返し聴き込む必要があったのかもしれませんね。

 

 

 

これは香りの世界にもいえることで、例えば一つの精油の香りにはほぼ万人が共有できることを

 

想定したイメージや香りの表現があります。

 

でも実際には、香りを嗅いだときのイメージや印象はその人によって違います。

 

私がアロマテラピーを習い始めた最初の頃、先生に、一つの精油の香りに対して、なるべくたく

 

さんの表現の言葉やストーリーを作れるようになってくださいと言われました。

 

例えばラベンダーという香りひとつとってもいろいろなストーリーが考えられます。

 

それを積み重ねることで、それはやがてあなたの財産になりますと。

 

今思えば、その時はラベンダーの香りの感じ方がこんなにも人によって変わるものだとはわかっ

 

ていませんでした。

 

 

嗅覚反応分析を学び、嗅覚のことを学び、嗅覚は本能やその時の体の状態に直結しているから、

 

今日はいい香りに感じても、翌日にはくさいと思うかもしれないということを知り、そうなると

 

イメージは一つどころではなくたくさんの表現がでてきます。

 

以前友人が、私が「すごくいい香り!うっとりする」といった香りを「くさい!漬物の匂い」と

 

バッサリ切り捨てる表現をして、笑いあいました。

 

そんな時は香りってほんとうに難しく、究極的にパーソナルなものだなと思います。

 

だからこそ、共有できたときの喜びはひとしおですし、親近感を覚えることにもなります。

 

どこまでいっても答えのでない、探れば探るほど、深く深くもぐれる世界かもしれない香りの世

 

界にやはり魅了され続けてしまいます。

 

 

 

 

 

 

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