本日(9/9)より恵比寿にあるLIBRAIRIE6(シス書店)で、澁澤龍彦没後30年展の第II部『幻想美術館』が始まりました。
生前の澁澤さんと交流のあった芸術家の作品を中心に展示・即売する展覧会です。
こぢんまりとしたギャラリーですが、初日でトークイベントもあるためか、案外混雑していました。中央のショーケースの中がベルメールの作品。
向かって右手の壁にモリニエの作品。その下に野中ユリさんのデカルコマニーが並んでいます。
四谷シモンさん、そして金子國義さんの作品たち。
ゆっくりと鑑賞したあとは、17時からトークイベントでした。第1回の今日は澁澤さんと言えばこの人といえるでしょう、巖谷國士先生の登場です。先生は澁澤さんとの交流が深く、没後も全集の刊行や展覧会、講演会、あるいは著作を通して、30年経っても澁澤さんが「現役」でいる事に、たいへん尽力されています。
澁澤さんが亡くなられて早い時期に『澁澤龍彦考』を上梓され、その後も数多の文章を書かれておりますが、このたびそれらを纏めた全5巻からなる『澁澤龍彦論コレクション』が刊行されます。今月末に第1巻が出る予定なのですが...
で、本日の公演は『澁澤龍彦と美術世界』。1967年の「幻想の画廊から」に始まり、未完となって巖谷さんが残りを書き継いだ「裸婦の中の裸婦」まで、美術に関する様々な文章を残してきた澁澤さん。特に展示作品の作者との関わりを中心に、ところどころ脇道に逸れながら、楽しく話して下さいました。
自分のツボのど真ん中の分野なので、たいへん有意義なひとときとなりました。
澁澤さんの奥様である龍子さんもお見えになられていました(10月のトークで四谷シモンさんと対談されるので、こちらも楽しみですね)。
展覧会は10月22日まで開催されていますので、興味のある方は足を運んでみてはいかがでしょうか?
さらに10月7日からは世田谷文学館で規模の大きい展覧会『澁澤龍彦 ドラコニアの地平』が始まります。こちらもさまざまな関連イベントが企画されていますので要チェックです!