2泊3日のドライブ旅行は
今週の金曜から。

先月の半ばから、彼のお父さんが
危篤状態に陥って

担当の先生の話では

1週間はもたないでしょう

ということだった。


以来7月の後半から、
彼はお父さんの入院している関西と
自宅のある北陸を

週にだいたい2往復のペースで
行ったり来たりしていた。

仕事も休みがちだったので
夜中に戻った時は会社に行って
書類の整理だけしてきたり

自宅にいる時間に
定例になっているコンサートや
師範をしている武道の練習時間が重なれば
極力顔を出していた。


大阪から戻って
その足で私に会いに来てくれたことも

私と会ってから、眠らずに夜中に
高速を飛ばして
直接大阪に向かったこともあった



担当医の言葉に反して
何度も峠を行ったり来たりしつつ
それでも強い体力で
持ちこたえていたお父さんだったが

お盆前から
ほとんど、尿が出ない状態
……つまり
腎不全になっていた。



3年前、私の母親が
癌で亡くなった時も

尿が出なくなったとたん
みるみるうちに
急激に状態が悪くなっていき

昏睡状態になってから
24時間後に息を引き取った



そんな経験から
彼のお父さんも
もう、何日も持たないだろうな、って
彼には言わなかったけど
実はそう思っていた。

で、
盆が明けて
いよいよ旅行の日が近づいてくるにつれ

この分じゃたぶん、彼は一緒には行けない

って、内心腹をくくった。



彼のほうも、私と同じか、
もしかしたら
私以上に
2泊の旅行を楽しみにしてくれている。

それが、すごくよくわかるから

もしも、一緒に行けなくなったとしても


本当に辛いのは、
きっと、私より彼のほうなんだ


って、思って
覚悟した。


そして

もし、行けたとしても

1日目の道中、もしくは向こうについてから
不幸の連絡が入った時に

旅行先から彼が急遽
引き返すことになったとしても

知らない駅で、私一人残されて
目的地に向かうことになったとしても

決して泣いたり動揺したりせず
強い精神力で

大変だけど頑張って

って、彼に手を振って送り出さなくちゃ、って

何度も頭の中でシミュレーションを
繰り返した。




私をおいて大阪に戻ることになったら
きっと、私以上に彼のが辛いだろうな、って
よくわかるから。


そんなふうに
覚悟してたのに






彼から

夕べ、父さん亡くなったよ。

今夜7時からお通夜で
明日18日がお葬式だよ

20日からの旅行は
俺がりるらを連れて行くからね

いつもりるらを愛してるよ



ってメールをもらって読んだとき

なんか、全身の力が抜けて
ヘナヘナと座り込んでしまった。


なぜだか、メールの文字と
彼の笑顔が重なって見えて


短い文章だったけど

彼も安堵してるんだな、って
携帯の画面から
温かい気持ちが伝わってきて
胸が熱くなった。


早朝きた、そのメールのあとは
彼から何も連絡はない。


でも、ちゃんと気持ちは
伝わってるから大丈夫。


今日は一日中、何度も何度も
メールを読み返しては目をつぶり


彼の顔を思い出しているよ。