転職3日目の朝
いつもどおり、8時に出社。
しかし、門に鍵が・・・
門の鍵を渡されていなかった私は、中に入ることができない。
N校長遅刻?
3月だが、まだ肌寒く、いつ来るかわからない人を外で待つのも辛い・・・
遅れるなら連絡ぐらいと、朝からイラっとしたが、
せっかくなので、実家で待機していようと
置手紙を門に貼り付け
車に戻る。
その時、ふと横を見ると駐車場にはN校長の車
がある。
中にいるのか?近くにいるのか?と不思議に思うと同時に
携帯に電話することを思いついた。
なんでこんな単純なこと気づかなかったのかと
自分を嘲笑い、電話をかける。
電話の向こうからは「今戻るから~」
と相変わらずのん気なN校長の声~
数分後、N校長が歩いてくるのが見えた。
今日もジャージ姿である。
手にはどこで摘んできたのか、
明らかに雑草に思える花
を手にしている。
お世辞にもキレイとはいえない・・・
校舎の前に到着
遅くなってゴメン~などの言葉もなく、
「早く鍵もらったほうがいいよ」と
鍵がないほうが悪い口ぶりで、
いとも簡単に門を開け中に
朝からどんよりよした気分になりかけ、
ヤバイヤバイと振り払い
愛想良く
「どうかしたんですか?」と尋ねると
「朝の散歩~、これ日課だから」と
当たり前かのように言う。
なるほど
これでジャージの意味が理解できた。
しかし、待てよ。
いつも8時にいるあなたは毎朝何時に出社しているんだ???
聞くのも恐ろしくなって、
ほとんど口もきかず、仕事をはじめた。
そして、相変わらずお昼を食べ、2時過ぎには退社していく。
一人残され、ボーっとしていると
栄養ドリンクの空き瓶に今朝の花が挿されているのが目に入った。
そして、なんだか急に虚しくなってきた・・・
・・・・・・