N氏との初対面後、私のこころはかなり揺れ動いていた。
 
N氏の言葉をすっかり信じたわけでもなく、中国人経営者というところにも引っかかっていた。
 
中国政府がかかわれば、完全に中国人学校になる。
中国人への日本語教育は嫌と言うほどしてきたし、はっきり言えば、他の模範と言うような学生に出会ったことがない。。。
何より、一国集中は切磋琢磨に学ぶ姿勢は見えないし、教えていても多国籍のほうが楽しい・・・
 
もうひとつは、申請のために3月から転職しなければいけない点。
3月と言えば、まだ学期の途中。期末試験もあるし、卒業式もある。
その全てを放り出して辞めるなんて常識人ならできない。
 
でも、揺れ動いた一番の原因は給料がよかった。今の職場より、基本給が10万も高い・・・
大して変わらなければ、その場で断ろうと思っていたが、この給料を捨てるわけにはいかない。
 
 
人の気持ちも知らないでN氏は面接の次の日にはメールを送ってきた。
経営陣に主任教員の了承をもらったという内容であった。
 
おいおい、履歴書も出していないのにいいのかとおもいつつ、まだ返事もしていないのにという怒りもあった。
 
さらにメールで勤めている学校のことを根掘り葉掘り聞いてきたのだ。
そんなの答えることができるわけもなく、あたりさわりのないことでかわした。
 
厄介な人に引っかかったなと思い気分ははれず、ある決断をし、メールを打った。