私は息子二人で娘はいない。
たまにだが、
もし娘がいたらどんな風だったのか想像してみる
時がある。
自分に似ているような娘だったろうか?
息子達はパーツや肌の質感目の色味等
私に似ているところはあるが、
やはりビジュアルは基本的に夫に似ている。
(性格は二人とも全く夫には似ていないが。)
友人の中には娘さんで結構な苦労をしている人も
いる。
母と娘の関係は色々と厄介な関係でもあるのだが、
それでも一般的には、
どちらかというと娘がいた方が、
話し相手になったり親身になってくれたり、
ちょっと人生が豊かになるように感じるのだが
それは息子しかいない私の
隣の芝生的な見方だろうか?
そんな娘を持たない私がアマゾンプライムで
「トップオブザレイク」のシーズン2
「チャイナガール」を観た。
(長文です。)
「トップ オブ ザレイク」は
数年前にシーズン1の「消えた少女」を観ていて
面白かった記憶がある。
シーズン1はニュージーランンドが舞台で
風景がかなり独特だった。
「ロード オブ ザリング」などのロケ地も
ニュージーランドらしいが
その荒涼とした風土がストリーと相まって
忘れられない雰囲気のドラマになっていた。
そして山場での主人公の女性刑事ロビンの
必死のサバイバルというか頑張りは
目を見張るものがあった。
今回はあの事件から6,7年後の新たな事件。
主人公ロビンが養子に出して
会ったことがない娘メアリーが絡んでいる。
シーズン1の「消えた少女」の時はホリー・ハンターが
白髪でロン毛の熟女を演じて
妖女らしさを醸し出していたが、
今回は養母役のニコール・キッドマンが
半白髪でナチュラリストらしく
ノーメーク風で
顔にシミやら黒子やら付けて
感情的に不安定な養母を演じ
こちらも又妖女ぽい。
主人公ロビン役のエリザベス・モスは
前作でゴールデン・グローブ賞の主演女優賞を獲得したそうだが
さもありなんという感じの存在感だ。
このドラマではロビンがレイプされて15歳で産んで
すぐ手放した娘が事件に巻き込まれていくのだが
話が進むに連れ、3人の親(養父母 実母ロビン)
の気持ちにどんどん引きこまれていった。
この17歳の娘メアリーは、
悪い中年の男に騙されて翻弄され
虜になってしまっている。
この男がいわゆるダメな男、
ではなくて、ホントに悪い男なのだ。
ダメンズならまだマシだ。
後遺症も少なくて済む。
この男はいわゆる社会的不適合な不満分子で
社会に対する不満をオーストラリアにいる
アジア人女性の売春婦を使って復讐しようとし、
又それを正当化しようとしている。
もう既に既婚の身でありながら
その娘と重婚しようとしたり、
娘に18歳になったら街娼をやるように
強要したりする。
恵まれた立場にいる娘は
アジア人女性を搾取する側なのだから
犠牲を払って償わなくてはならないとまで言う。
それに従う娘メアリー。
娘は洗脳されているのか依存しているのか、
親達の言葉には耳を貸そうともしないで
どんどん巻き込まれていく。
ロビンが「あの子は今恋をしているのよ。」
と苦しそうに言うシーンがあるが
恋は恋でも破滅へと向かう恋だ。
なすすべも無く見守るだけしか出来ない親達の気持ち。
いやあ辛いものがある
娘が利用され振り回され
全てを吸い尽くされてボロボロになっていくのを
止めることが出来ない。
自分の娘がこうだったらどうだろう。
なんとも言えない気持ちになる。
娘がいればいたで、
こういう心配をいうか悩みも出てくるのだ。
初めて娘を持つ親の気持ちを
痛烈に実感したような気がする。
この娘役の女優は寸胴なまだ子供らしい体型で、
思春期の危なっかしくもピュアな感じを残していて、
リアルな感じが出ていた。
又「ゲーム オブ スローンズ」の女剣士の
ブライエニー役(好き)の女優さんが
同僚役で出て来たのもちょっと嬉しい。
監督は「ピアノ レッスン」の
ジェーン・カンピニオン監督だそうだ。
「ピアノレッスン」も濃密で独特の雰囲気の忘れられない映画だった。
今回のチャイナ・ガールでも
流産や不妊、そして代理母の問題、
養子問題、レイプ、レズビアン、
アジア人女性が性奴隷として働いている・・等
女性に関わる色々な問題がテーマとなり
各所に詰め込まれているドラマになっている。
今回も主役のロビンの
文字通り身体を張ったアクションシーンもあったが
思わず「頑張れロビン!」と心で叫んだ私だった。
そして見終わった今、ステイホームしながら
観ているのがNetflixの「マルコ・ポーロ 」
これも又面白い