TVでフランス映画「緑の光線」という映画をやっていた。
見るともなしに見ていたら段々引き込まれていった。
かなり不思議な感じの映画で、
日常的でドキュメンタリー風の淡々とした映画。
バカンスを一人で過ごさなくてはならなくなった
ヒロインのひと夏を描いている。
最初はぐずぐずしていてすぐ涙ぐむ感じのヒロインの言動に、
(枯れ切った婆としては)
軽い苛立ちすらも感じていたが、
段々見ているう内に
若い頃の感受性がよみがえって来た。
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そう言えば私にもこんな部分があったっけ。。
若い頃って、充分な大人からみたら
理解しがたいような自意識過剰やこだわりがある。
でもひたむきな気持ちやピュアな部分もたっぷり持っている。
中々不思議な余韻を感じる映画だった。
タイトルの「緑の光線」とは
太陽が沈む瞬間に放つ緑の光線は幸運の印。
「太陽は赤・黄・青の光を発しているが、青い光が一番波長が長い。だから、太陽が水平線に沈んだ瞬間、青い光線が最後まで残って、それがまわりの黄色と混ざって私たちの目に届く」という。
それを見た者は幸福を得られる。(一部引用)
という話にちなんでいる。
又ジュール・ベルヌの「緑の光線」という小説とも
リンクしているらしい。
ブログを書くにあたり検索してみたら
この作品は1986年のベネチア国際映画祭で
金獅子賞を受賞していた。
知らなかったけど有名な作品だったのね。
ヨーロッパ映画らしい雰囲気の心に残る作品だった。
監督はエリック・ロメール。
若くてみっともなくも何かを探していた、
かつての自分を思い出しました。