何とか無事に初盆供養が終わった。

 

今回は叔母たちは高齢のため欠席で

同じ市内の叔父夫婦や、母方の従弟が来てくれた。

 

お経の終わった後、しばらくぶりの親戚話となり

あれやこれやと父を偲んだが、

その時叔父から7,8年前の父の言葉を聞いた。

 

それは父が叔父に言った

「子供たちに借金を相続させる事だけはしたくない、

何とか死ぬまでには借金(会社の銀行ローン)を返したいと思っている。」

という言葉だ。

 

それを聞いて、叔父夫婦も心配していたらしい。

 

 

まあ結果的には、

5年位前に会社の資産を売却してローンも返済出来て

会社も無事解散。

私たち姉妹にも多少の退職金さえ出してもらえたので

その心配はなくなった。

 

その後は父もかなり満足していたが、

遡る7年位前では、うまく資産も売却できるかどうかも分からず

まだローンもかなり残っていたので、

叔父にそう話したのだのだと思う。

 

私からすると、それは父が良く言っていた話で

そうか叔父たちにも話していたのだな、という感じ。

 

ところが妹からすると、とても意外な発言だったらしい。

 

叔父たちが帰ってから、

「そんな筈ないよね!

父は(実家は)ずっと裕福で心配のない状態だった。

お金があると思われると困るからそんな風に

言ったんじゃないの。」

などと言う。

 

どうもね~~。。

以前から妹の実家像と私の実家像、というか現実との間には

かなりのギャップがあるとは思っていたけど。。

 

実際に手を出して仕事を手伝い、会社の内情も良く知っていた私と

良い所だけ見たり、又父から見せられていた妹では

かなりのイメージの差がある。

 

「私たち、実家は同じ実家だよね?」と言いたくなるほど

そのイメージに差があるのだが、

今回又改めてそれを感じた次第だ。

 

確かに子供時代から30代位までは

実家はかなり裕福だったし、

私たちも色々贅沢もさせてもらった。

 

けれど、この20年位は家業も厳しくなり

父も長い間銀行ローンに苦しんで来たし、

税金の滞納問題などの重圧やストレスもかなりあった。

 

10年くらい前に母の認知症が始まり、

本格的に私も仕事を手伝い始め

介護と会社の事で大変だった当時も

私の口からも随分妹には伝えてきたつもりだが

妹は認めたくない信じたくない、そんな筈ないと

自分に都合の良いように解釈していて、

私の話をオーバーなんだから‥等と受け取っていたのだろう。

 

そして父も父で、妹の前では頼りがいのあるお金持ちのお父さん

演じたかったのだろう。

 

まあそうやって演じることで、父も良い気分でいられて

ひと時でも満足していられたと思えば

まあ良かったかもしれないが、

私としてはやはりちょっと苦々しい気持ちにはなる。

 

妹の感覚は、父にとって自分が一番の仲良しで、

自分は親孝行出来て大満足・・という能天気感覚だ。

 

ただその自己満足の後ろには、

それを実務的に支えていた私がいた

という事なのだが、

あまり分かっていないね。

 

まあ分かれと言っても無理だろう。

 

でも今回叔父の口から、借金の心配の話をしていたと聞いて

少し実家の経済的ポジション、

実際父がお金の心配をしていたという事は

分かったかもしれない。

 

たまに親戚が集まると、思いがけないような話が出てきたり

知らなかった過去を知ったりで

色々気付かされたり感じたり。。

又違う視点が見えてきたりする。

 

親戚が集まると、気を使ったり厄介だったり疲れたり・・・

色々あるけど、たまに会うのも良いのかもしれない。

 

お盆は地獄の蓋が開いて

故人の霊が家族の元に戻って来るというけれど、

今回は皆の会話の中でその言葉や人柄、

その人らしさが一瞬蘇る感じがした。

 

先祖の霊たちがホントに戻って来てたのかもしれないね。