
かって沖島共和国独立計画が立案されたことのある、275億トンの水量を誇る琵琶湖に浮かぶ21世紀の桃源郷「沖島」。ほんとかよ!?(笑)

大統領を選任し、議会を開設、漁業立国を確立させながら、国営ホテル「竜宮城」に日本人観光客を集めるなどの観光振興政策を積極的に推進し、沖島大学にも日本国を始めとした留学生の積極的な受け入れを...
「沖島独立計画」
住民自らが地域の特徴や歴史や伝統を誇りに思い、我が町の未来を創造しようとする事は、本来の地方自治のあるべき姿だと感じます。

とは、近江八幡観光物産協会のWebサイトに記載されていました。
なかなか楽しそうですね。

そんな桃源郷とは随分かけ離れた沖島の今は、およそ350人の住民が生活をされていて、島外に出稼ぎに出たり、漁業、農業を営みながら慎ましく生活されているそうです。島には車はなく、道路も信号もありません。主たる移動手段は三輪自転車のみ。
けど、一家に一挺以上の船があり、島外への交通は自治会で自主運営している渡し船を利用されています。僕たちは島民じゃないのでその渡し船に片道500円を支払って乗せてもらいます。島民は半額の250円のみ。
港から20分ほど歩いたその先に厳島神社があり、そこまでの道のりには住宅、小学校、田畑があって、ほのぼのとしたのどかな光景が続いてました。畑を耕すおばあちゃん、仲良くお昼ごはんを食べるおじいちゃんとおばあちゃん、夕食のおかずに野菜を積んでお家に帰るおばあちゃん、まるで40年前にタイムスリップしたかのような光景でした。

そういえば、ちょうど今、ウルグアイのムヒカ元大統領が来日しており、国連での彼のスピーチが連日報道されていますね。貧乏とは少ししか持っていないことではなく、限りなく多くを必要とし、もっともっとと欲しがることである、と。
足るを知る者は富む、とはかの老子の言葉にもありましたね。
幸せは求めるものじゃない。求めるは日々の喜びであり、幸せはその結果だ、と僕は思います。京セラの会長、稲盛さんがおっしゃるように、ある程度は「物心」共に満たされないといけないと思います。そう思うと、僕たちはさんざん贅沢をしてきて、地球環境をさんざん破壊しておいて、これから発展していこうとする国々に贅沢するなとは言える立場にないのではないでしょうか。
25年前、大学ではしきりに「持続可能な経済成長」が議論されていたのを思い出します。市場メカニズムを活用する方法は有効な手段の一つとされ、CO2排出権なんかがようやく制度化されましたが、さて果たして機能しているのでしょうか。
少なくとも先人の知恵と叡智で以って、新たな「幸せモデル」を実現していかないといけない、そんなモデルを一緒に作り上げていきましょう。そんなメッセージだったんでしょうね。
足るを知る
空海