祭りの後の大きな花火はいつまでもその大輪を咲かせるのです
おっと忘れるところだったよ。
第3章「初めてのライブ」
ビートルズコピーバンドで何曲コピーしたか忘れたけど
いつのまにか自然消滅していた。
そういえばコピーするのに貸していたバンドスコアは
どこに行ったのかねぇ?
何冊か借りパチされたままだな。返せよ。
その間は前回でも触れたけど
MTRで遊んでたり麻雀したりして、まことに不毛な青春を過ごしていたな。
恋愛のひとつでもしないかね?
どちらかというと、友達の体にロケット花火をくくりつけてみたり
すき焼きするぞ!って言って牛肉を生で食わせてみたり
一体何がしたかったのだろうね。
とにかく将来の夢もなく、受験勉強もせず、今で言うニート一直線のレールを
まさに踏みしめようとしていた不毛すぎた時期であった。
高校3年、いよいよ受験生諸君がラストスパートする一般の学生には大事な時期、
私には特になにも考えてなかった、ただ1つ年をくっただけの時期、
仲の良かった女子からバンドしないか?とのお誘いがあった。
なんでも、地元の楽器店がクリスマスに有志を募って公会堂でライブイベントをするらしい。
それに参加しないか?とのことだったが、正直この時点ではあまり乗り気はしなかった。
前回でも述べたが、人前には出たくなかったのである。
出来れば参加を見合わせたいと願っていたが、しかしそれは実現することはなかった。
彼女の家で顔合わせをしたとき、ちょっとやる気になったね。
だってそこには初めて見る2人の女の子がいたからさ。
最終的に男性4名、女性4名のコンパでもしたらぴったりの男女比のバンドとして
そこそこ集客した会場でつたない演奏をするはめになったのだが、その構成がよくわからん。
ギター、ベース、ドラム、キーボードはわかる。
それにサックス、トランペットのホーン隊が入り、なおかつツインボーカルという
一体何がしたかったのかよくわからんバンドになっていた。
曲目もよくわからんかった。
米米クラブのコピーやスタンドバイミーなど、まさに寄せ集め的であり
イベントのためだけにやったようなバンドであった。
しかし、ドラムがしっかりしてたのでそこはそれ、つたないながらも聞けるレベルではあった。
顔合わせで初めて出会った女の子のうちの一人がドラムだったのは驚いたが。
その子はドラムに座ると顔しか見えないぐらいちっちぇー奴だったが
ドラムの腕前はそこそこしっかりしていた。
ちなみにこの頃の私のギターの腕前は今より遥かによく弾けていた。
今に比べればですがね。
何度かの練習の後、いよいよ迎えた本番。
おっとその前に、実はこのイベントはオーディション式であり
うちらのバンドは無事、というか何故合格したのかわからないまま
本線に進むことができたのである。
初めてのライブ。
このとき味わった緊張感が忘れられなくて
今でもやってるんだと思う。
本番前に最後の練習をスタジオで行い、しかも最後の最後に近くの公園で
リハまで行う、慎重に慎重を重ねるぐらい僕らは緊張をしていた。
特に舞台袖にいたときはホントどうしようかと思うぐらいだった。
まずまずの集客。
前のバンドの演奏なんてほとんど記憶にない。
文化祭などで舞台に立ったことはあったけども
バンドとしてあがるのは初めて。
しかも公会堂なので、いわゆるホールだ。
ライブハウスなんかとは違う、ホールなのである。
これで緊張しないほうがどうかしてる。
そしていよいよ本番。
僕らは気合を入れた。
こういう場面での体育会系のノリは嫌いではない。
舞台にあがると、結構でかい。
奥がかすんで見える。
観客はパラパラとまばらに座っていたが、数えるとそれなりにいた気がする。
数えてはいないが。
セッティングを終え、いよいよ演奏が始まる。
ヒッピーヒッピーシェイク、シェイクヒップ、浪漫飛行など
大きなミスもなくこなしていく。
どことなくボーカルの女の子のテンションが高いのは気のせいか。
このときの音源が実は残っている。
何年かして聞いたとき、あぁ、なんだこれは、と。
後日談ではあるが、友人から聞いたところによると
まずチューニングがあってなかったらしい。
それから結構ミスが多かったらしい。
最後に、ボーカルの子が本番前にビールを飲んでいたらしく
いわゆる酔っ払いの状態でむちゃくちゃだったらしい。
それであのテンションか。
しかーし。
終わってみれば後の祭りである。
意外にもうちらのバンドは好評だったようで
後日、同級生から見たよなんて声をかけられたりしたもんである。
よき想い出の1ページですなぁ。
あのときみんなで撮った写真はどこにいったかな。
今度実家に帰ったら探してみよう。
そしてこのとき一緒にやっていたドラムの子と私は意気投合し
新たなバンドを結成するのである。
次回は第4章「初めてのライブハウス」