映画「パレード」観ました(一部ネタバレ含む注意) | 徒然なるままに

映画「パレード」観ました(一部ネタバレ含む注意)

チネチッタで、映画「パレード」を観てきました。
それなりの大きさのシアターに、それなりの観客の入り。

犯罪者が落ちぶれるのは規定路線として、
個人的には、ラストシーンで提示された事象からの、さらなる「掘り下げ」が欲しかった、という気も。

「心の闇」というキャッチコピーに惹かれたものの、
実際に作品を見てみると、それほど毒は強くない印象。
原作はエンタメ小説ということで、あえて毒を抜いたということなのか、
それとも毒が欠けていたということなのか。
どちらにしても、やや退屈な印象があり、ちょっと物足りないかな、という気がした。

客層は若い人が多い印象。カップルや友達連れなど。
しかし、観客のなかには、内容がよく分からなかったという残念な人もいたようで。
小説離れの影響なのか、読解力不足の人たちが急速に増えているということを改めて印象づけられた。

若者たちの閉塞感。
あの部屋は、そうした閉塞感の象徴的な場所であり、
近年の若者のダルダル、ゆるゆるな感じが良く出ていたものの、
やや間延びしたような退屈な印象。
小説であれば、速読や、ある程度の読み飛ばしができるけれど、
映画館で映画を観る場合は、そうしたことができないので、
やや退屈な感はあった。

メガネのレンズに例のビデオが映りこむシーンは、映像的に見て面白いと思う。

犯罪者が何故犯罪を犯すのかとか、
そうしたところの理由を「あえて説明しない」ことについては
肯定派と否定派がいるだろうけれど、
あえて説明しないことによって、不気味な感じを出す、という意味合いもあるのではないかと思う。
私としては、あえて説明をしないというのは悪くはないことだと思う。

観客に関して。
この映画は、若い人が見るのと、ある程度年をとった人が見るのとでは
当然印象が違ってくるのだろう。
この作品中では、現代の若者の「気持ち悪さ」のようなものが描かれているのではないかと私は思っている。
何故そのような行動をするのか、理解できないが故の気持ち悪さ。
共感できないが故の気持ち悪さ。
そういうものについて、この作品はよく描けていると思う。
しかし、そうした作品を、同世代の若者が見ても、
その意味に気がつくというのはなかなか難しいのかもしれない。
この映画を観て、「ゆるゆるでしゃべる女の子が可愛かったよね~♪」といったような的外れな感想をいう若者たち。
しかしその的外れな感想そのものが、現代の若者の「気持ち悪さ」の一つの典型例であるとも言えるのかもしれない。
今日は、いろんな意味で辛口かも。

以下、5段階評価。

■パレード(2010年日本)
ジャンル:邦画/ドラマ
ストーリー:★★★
キャラクター:★★★
意外性:★★★
癒し:★★
音楽:★★
総合:★★★