トヨタの奥田氏ではないですが、
無責任に政府・官僚批判は嫌になります。
「高齢者医療を切り捨てるな」
「負担増は無駄をなくしてからにしろ」
つまらない支出項目を指摘して
「無駄だ」と叫ぶ野党の議員のかた。
あなたの給料が一番無駄だったりしませんか?
日本の人口に占める65歳以上の割合は、
バブルの頃に比べて2倍。
普通に考えれば、
医療費や社会保障費は増加は大きくて、
ちょっと無駄をなくしたからどうなるって
レベルじゃない。
まず、「これまでと同じでは無理」だと、
高齢化社会というのがどれだけ大変なことか
ということを共有し、
その上で、「非常事態」をどう乗り切るのか。
ビジョンを示す必要があるはず。
たとえば。
公共事業で土木工事を増やすのではなく、
失業者の介護学校への入学を促しつつ
介護での報酬を、
少なくとも結婚して家族を養えるくらいにする。
そこで必要なコストを国民に提示する。
相当な増税になるのだろうけど、
わからないことには判断もできない。
将来に安心感がないから
個人資産が蓄積されるばかりで消費されない。
「負担は大きいけど、それなら年をとっても
なんとかしてもらえそうだな」と
思えるようになれば、
そんなに貯めてばかりにはならないだろうし、
何よりも精神的に豊かになる。
あと、それだけでは負担が大きすぎるなら
移民の受け入れて就労人口を増やすなんて
ことも考えられる。
「治安が・・・」とか言われるかもしれないけど。
人口のピラミッドがいびつになっている状況で、
「昔と同じように」なんて不可能。
何を捨て、何を求めるか。
その判断をしていかないといけない。
なんて話をしたら、
「政府が長期的な展望を描けないから」なんて
批判が出そうですが、
誰がやっても同じだっただろうと思います。
普段の仕事でも同じことなんですが。
状況に不満や批判を言うのはとても簡単。
それだけではなくて、自分の限られた立場で
何ができるかを考えて行動することが大切だと
思います。
総理大臣だろうが大企業の社長だろうが。
完全無欠で全権を持った人なんていないし、
そんな人がいたら民主主義の危機。
誰もが自分の立場で「限界」がある中で、
「自分にできること」をどれだけやるか。
そういうことが大切なのではないでしょうか。