リリース延期がほぼ確実と思われるプロジェクトがある。
仕事上、直接的には関係ないので気にしていなかったのだけれど、
ちょっと時間があったので開発文書を読んでみた。
大型の目玉プロジェクトだけに、メンバーは「選りすぐり」だと聞いていた。
が、しかし計画書を読んだだけで「そりゃだめだな」と思った。
「パフォーマンスは既存の○○と同水準を目安とする」
この一文を見ただけで厳しいなあと思った。
「同水準」と言う言葉はあまりにあいまいすぎる。
たとえば入力時のレスポンスを「1秒」と決めたとしても
「平均1秒」「最速1秒」「最遅1秒」などなど、基準が明確にならないのだ。
ましてや「既存のシステムと同水準」ではまるでゴールが見えない。
さらに読み進みめていくと致命的な部分が見つかった。
「管理」についての記載が殆どないのだ。
進捗はどうやって管理するのか、問題が起こったら誰に報告して、
誰が決定を下すのか、品質の管理はどうするのか。
会議はどう運営していくのか・・・などなど。
このあたりの記述が計画書に殆どない。
書いてあるのはやりたいことと新しい技術の説明ばかりだ。
業務に詳しい人、技術に詳しい人だけを集めるとこうなるのかもしれない。
大きなプロジェクトになればなるほど個人の力は無力になる。
大人数が同じ方向を向けるように意思の疎通をすることこそが
一番大切なことになる。
それがわからない人にはプロジェクトのリーダーになる資格はない。