ある日の店長と副店長の話
今日は「童謡の日」ですね。
童謡の日?
子どもの頃によく歌ったあの童謡ですか?
そうです。
1918年の今日、日本初の児童文芸誌の「赤い鳥」が創刊されたことを記念して、日本童謡教会が1984年に制定しました。
児童文芸誌の創刊と童謡に何の関係があるんですか?
児童文芸誌と呼ばれていますが、内容は童話と童謡を取り扱った児童雑誌なんです。
小説家であり児童文学者でもあった鈴木三重吉が、子どもたちの純粋性を育むための話や歌を捜索し、世に広めるために発刊されたのが「赤い鳥」です。
そういうことだったんですか。
副店長の印象に残っている童謡は何ですか?
何でしょう?
「大きな古時計」とか「犬のおまわりさん」とかは良く歌ったような気がします。
選曲がなかなかお目が高いですね。
そうですか?
ぱっと思い浮かんだ曲を挙げただけですけど、何か特別な曲ですっけ?
まず、大きな古時計は「呪いの時計」ですよね。
何でですか!?
あの童謡のどこにそんなホラー要素があるんですか!
考えてもみて下さい。
あの曲の古時計はおじいさんが生まれた朝に買ってきて、100年経っておじいさんがこの世からお別れする時にベルが鳴って、おじいさんと一緒に今はもう動かない…
これはおじいさんが動かなくなる時に時計も動かなくなるというミステリーを歌った童謡なんですよ!
そんなの偶然でしょう!?
おじいさんの寿命と古時計の因果関係なんて分かる訳ないですよ!
せめておじいさんにリレイズをかけておけばすぐに復活できたでしょうに…
古時計の音をFFの死の宣告みたいに言わないで下さいよ!
ちなみに「犬のおまわりさん」なんて、ただでさえ「国家の犬」と揶揄される警察に対してこのタイトルにしようと思った作者のセンスはとんでもないですよ。
店長の考え方の方がとんでもないですよ!!
そう考えると「一年生になったら」もなかなかキツイ歌ですよね。
何がですか?
ともだち100人作るのを目標にしている初々しい1年生の歌じゃないですか。
そうでしょうか?
では、あの歌を最後まで歌えますか?
…どんな歌詞でしたっけ?
すみません、よく覚えてないです。
ともだちひゃくにんできるかな、の続きは
ひゃくにんで食べたいな、ふじさんのうえでおにぎりを
と続きます。
何か問題があるんですか?
気付きませんか?
主人公の子は友達を100人作るのが目標ですよね。目標が達成できれば自分を含めて101人になるのに、富士山の上でおにぎりを食べたいのは100人と言っています。
つまり、1人を仲間外れにする気でいるということです!
それは言葉の綾ですよ!
そんなつもりでこの曲が作成されたわけないでしょう!?
更に2番では、
ひゃくにんでかけたいな、にっぽんじゅうをひとまわり
と続きます。
富士登山にすら呼ばれなかったともだちは当然のように日本一周旅行にも連れて行ってもらえません。
だからそういう意味じゃありませんって!
畳み掛ける3番では、
ひゃくにんで笑わいたい、世界中を震わせてというこので
100人で1人を笑いたいらしいんですよ。
もはやそれはシンプルにいじめじゃないですか!!?
小さな頃からこの歌を歌っている日本でいじめが無くならない理由が分かりましたか?
それはこの童謡のせいじゃないでしょう!?
どうしました副店長?
先日近所の子どもにこの童謡の真実を教えてあげたときと同様に動揺してますよ?
いや、別にうまくないですからね!!?