IMF、価格高騰受け金の売却を加速
NOV.2.2010
FT
国際通貨基金(IMF)は、最高値を更新し続ける金相場の騰勢に乗じ、保有する金の売却を加速させている。
IMFが現在のペースで売却を続ければ、当初の市場予測より早い今年末には、総保有量の8分の1に相当する予定量の403.3トンの売却を終えることになる。
ロシアなど新興国の中銀が買い手に
各国の中央銀行や政府、政府系ファンド(SWF)さらに国際機関を含むいわゆる公的部門のうち、金の売り手になっているのはIMFぐらいだ。公的部門全体では今年、ロシアやフィリピン、タイなどの購入量がIMFの売却量をやや上回り、金の買い手になる見通しだ。
専門家や中銀アドバイザーの大半は、金購入の動きが来年も続くと予想する。IMFの売却により保たれている均衡が失われれば、公的部門は大幅な金の買い越しに傾くものとみられる。
クレディ・スイスの貴金属アナリスト、トム・ケンドル氏は「中銀は予想外の材料を避ける傾向にあり、金の買い越しに回るだろう。来年の買越量は一段と拡大し、100~120トンかそれ以上に達するかもしれない」と予測する。
そうなれば、売却一辺倒だった過去20年の傾向が大きく様変わりする。欧州を中心に各国中銀は、これまで3年分の産出量に相当するおよそ7500トンの金を売却してきた。
IMFは今年2月、一般市場で金の売却を始めると発表した。それ以前にIMFは、インド、スリランカ、モーリシャスの中銀に市場外取引で212トンの金を売却している。
IMFの売却枠、9月末で残り52.2トン
IMFの月例報告に基づくフィナンシャル・タイムズ紙の分析では、今年3月から7月までIMFは一貫して金売却を続け、平均売却量は1取引営業日あたり約2万5000トロイオンス(0.8トン)だった。ところが8月と9月に市場での売却量が一段と拡大し、さらに市場外取引で10トンをバングラデシュ中銀に売却した。
売却を加速しているのは、金相場が8月初めの1トロイオンス1180ドルから、10月半ばに史上最高値となる同1387.10ドルへと急騰したためだ。「金への投資需要は非常に強く、夏の売却量を上回る金を放出しても市場は喜んで吸収するのではないか」とケンドル氏は指摘する。
9月末現在、IMFの売却枠の残りは52.2トンとなった。
NOV.2.2010
FT
国際通貨基金(IMF)は、最高値を更新し続ける金相場の騰勢に乗じ、保有する金の売却を加速させている。
IMFが現在のペースで売却を続ければ、当初の市場予測より早い今年末には、総保有量の8分の1に相当する予定量の403.3トンの売却を終えることになる。
ロシアなど新興国の中銀が買い手に
各国の中央銀行や政府、政府系ファンド(SWF)さらに国際機関を含むいわゆる公的部門のうち、金の売り手になっているのはIMFぐらいだ。公的部門全体では今年、ロシアやフィリピン、タイなどの購入量がIMFの売却量をやや上回り、金の買い手になる見通しだ。
専門家や中銀アドバイザーの大半は、金購入の動きが来年も続くと予想する。IMFの売却により保たれている均衡が失われれば、公的部門は大幅な金の買い越しに傾くものとみられる。
クレディ・スイスの貴金属アナリスト、トム・ケンドル氏は「中銀は予想外の材料を避ける傾向にあり、金の買い越しに回るだろう。来年の買越量は一段と拡大し、100~120トンかそれ以上に達するかもしれない」と予測する。
そうなれば、売却一辺倒だった過去20年の傾向が大きく様変わりする。欧州を中心に各国中銀は、これまで3年分の産出量に相当するおよそ7500トンの金を売却してきた。
IMFは今年2月、一般市場で金の売却を始めると発表した。それ以前にIMFは、インド、スリランカ、モーリシャスの中銀に市場外取引で212トンの金を売却している。
IMFの売却枠、9月末で残り52.2トン
IMFの月例報告に基づくフィナンシャル・タイムズ紙の分析では、今年3月から7月までIMFは一貫して金売却を続け、平均売却量は1取引営業日あたり約2万5000トロイオンス(0.8トン)だった。ところが8月と9月に市場での売却量が一段と拡大し、さらに市場外取引で10トンをバングラデシュ中銀に売却した。
売却を加速しているのは、金相場が8月初めの1トロイオンス1180ドルから、10月半ばに史上最高値となる同1387.10ドルへと急騰したためだ。「金への投資需要は非常に強く、夏の売却量を上回る金を放出しても市場は喜んで吸収するのではないか」とケンドル氏は指摘する。
9月末現在、IMFの売却枠の残りは52.2トンとなった。