
おうたのレッスンのまえにおかいものにいきました。
おようふくのおみせをみました。
おかあさんがつぎは100えんショップにいくよといいました。
100えんショップにいきました。
キャラクターをみました。
おかあさんがいません。
こまったな・・・
あ、おかあさんだ!
おかあさんが「しんぱいしたのよ~」といいました。
わたしはまいごになっちゃだめだとおもいました。

歌姫は悪くない。
私が勝手にはぐれてしまったのだ。
そこは中規模のショッピングセンターで、歌姫と何度も来ている。
4階に車を停めて、3階の洋服のお店に。
歌姫は子ども用のパジャマや下着のキャラクターの柄を見るのが好き。
お店の鏡を見てポーズをとるのが好き。
広い通路をスキップするのが好き。
行動パターンはわかっているつもりでも、見失うときがある。
その日は「あれ?」と思っても歌声が聞こえてきて、「あ、いたいた」ってなった。
「歌姫ちゃん、隣の100円ショップに行きますよ、そのあとスーパーね」
手をつないで移動。
ここでもキャラクターものを見るのが歌姫のパターン。
手をほどくと歌姫はずんずん進んで行った。私も店内を見ながら進んで行った
さて、歌のレッスンの時間だ、さっさとスーパーでお米を買って・・・
そう、今日はお米が欲しくてきたのだ、洋服や100円ものは歌姫へのボーナスみたいなもの。
(でも欲しがらないから買わないの)
2階には用事がないので歌姫も寄ったことがない。
いない。
いない、歌姫がいない。
え?元の洋服屋に戻って探してもいない。
最近は病院の外来時にひとりでエスカレーターで2階の読書コーナーに行ったりする。
まさかと思い、エスカレーターで下へ。
1階のスーパーの店内を3周。
歌姫の好きなお菓子や洗剤のコーナー中心に見る。
(洗剤やシャンプーのサンプルの匂いをかぐのが好きなのだ)
いない。
さすがにナゼ???とあせってきた。
勝手に出ていく子ではない、いやそう自分が決めつけてきた。
自分の思う歌姫の像がくずれていく。
耳をすましても歌声や甲高い手拍子は聞こえてこない。
なんで?なんでいないの?
もう一度3階へ。
あ、100円ショップの出入り口のアメのコーナーにいた!!
ちょっと表情が固まっていて困ったような顔していて。
「歌姫ちゃん、よかった~、待っていたの?」
「まいごになっちゃだめ」
「まいごじゃないでしょ、待っていたんでしょ?」
「まいごになっちゃだめ」
ごめんよ~~おかあさんが勝手に動いたんだよ、いなくなったと思っちゃったんだよ。
迷子じゃなくて「はぐれ母」だよ。
見つからないとき、いろんなことを考えた。
18歳の迷子もないだろうから、なんてアナウンスしてもらおう?
今日の服装はアレとコレで髪の毛は・・・
お母さん~~~って泣いてないだろうから気がつきにくいだろうな。。。
そしてその翌日、イトーヨーカドーの食品売り場内にて。
店から出ない限り、はぐれないはず!!
あれ、いない。
ぱん、ぱん、と威勢のいい手拍子が洗剤コーナーから聞こえてきた。
「歌姫ちゃ~ん、帰るわよ~」
果たして、のぞいたらそこには歌姫のお仲間だろう男子がお母さまとご一緒でした。