「チャンミナ、ほらこっち来いよ」
「ヒョン?」
「お前に色気があるかどうか試してやろうか」
「試すって…」
「こういうことは頭で考えてもダメなんだよ。だからお前の体に聞いてやる」
そう言ってあなたは僕の腰を抱いてベッドに連れていく。
「ヒョン、どうするの?」
「どうしてほしい?お前の望みはなんだ?」
「僕の望みは…」
どうしていいか迷う僕を嘲笑うように、あなたは僕の手を引き、ベッドに押し倒す。
「抱いてやるよ、それが望みだろ?」
「そんな、僕はそんなこと…」
「違うか?さっきはあんなに気持ち良さそうにしてただろ?」
あなたの舌が僕の舌をとらえ、口づけが深くなると、僕の体はもう抵抗することができない。
いつのまにか邪魔な衣服は取り去られ、じかに触れあう肌が熱い。
あなたの指が、唇が、僕の体中を自由にすべり、そのたびに僕は自分の知らない僕に出会う。
「ヒョン、待って」
「待たないよ。観念して俺に抱かれてろよ」
「イヤ、あ…あん。ダメ、ヒョンそんなこと…」
「イヤじゃないだろ?ほら、ここ硬くなってるよ」
「そんなこと言わないで。ヒョン、恥ずかしい…」
「可愛いチャンミナ、お前はもう全部俺のだから。いいだろ?」
「ヒョンの?」
「そうだよ。俺もお前のものだから」
「ヒョンも僕のもの?」
「うん。イヤか?」
「ううん。うれしい、ヒョン。大好き」
そう言ってヒョンの首に腕をまわして抱きつくと、なんだか愛しさがこみあげてくるようで
本当にヒョンが好きでたまらなくなってきた。
これが僕の本当の気持ち?
僕はヒョンのものでヒョンは僕のものだって、そう言われただけでこんなにうれしいなんて
それだけでもう僕は僕のすべてをヒョンにあげてもいいって思った。
そして、恥ずかしいけれど、僕は男だけど、ヒョンに抱いてほしいって思った。
ヒョンを見つめると、ヒョンはちょっと怖い顔をして僕の鼻をつまむ。
「こら、そんな目で見るなよ。優しくしてやりたいのに我慢できなくなるだろ?」
「そんな目ってなに?」
「お前が色っぽい目で誘ってるってこと。まったく無自覚なのが困る」
「僕、色っぽいの?」
「俺限定にしてくれよ?ベッド以外でそんな目をしたら襲うぞ」
そう言ってまた僕をベッドに沈める。
腕を絡め、舌を絡め、足を絡め、僕たちはひとつになりたくて、
もっと深く繋がりたくて、お互いを求める。
もうヒョンの前で隠せるものは何もなくて、
体の奥まですべて知られてしまう恥ずかしさと
すべてを奪われ、与えられる悦びで僕は何度も啼かされた。
「チャンミナ、愛してる」
そうしてヒョンに何度も愛されて、僕の体はヒョンを感じるためだけにあるみたいに
ヒョンの手で変えられていく。
こんな感覚は今まで知らなかった。
僕は僕でなくなり、どこまでがヒョンの体でどこからが僕の体なのかわからないくらい、
僕はヒョンでいっぱいになった。
to be continued ...
(画像はお借りしています)