「チャンミナ、お前は先に帰ってろ」


日本での2日間のコンサートを終えて、あとは宿舎に帰るだけだと思っていたら

あなたが突然言い出した。


「え?どこかに寄るなら僕も一緒に行きます」


「お前は怪我が治ってないんだから先に帰って休んどけ」


「でも…」


「いいから、早く帰れ」


あなたがこう言う時は、僕は黙って言うことを聞くしかない。

リーダーの顔をしているから、機嫌が悪いわけではないのだろう。


「…わかりました。ヒョンも疲れているんですから早く帰ってきてくださいね」


「俺はいいから、お前はちゃんと足の手当をして先に寝てろよ」


「はい…。お先に失礼します」


僕は言いたい言葉を飲み込んで一人先に宿舎に帰ることにした。


シャワーを浴びて汗を流し、本当はバスタブにゆっくりつかって疲れをとりたいけれど

足の怪我のせいでそれもできない。

湿布を取り替えて、冷蔵庫からよく冷えたビールをを出し、一気に流し込む。


先に寝てろだって?

日本にいる時しかずっと一緒にいられないのに、僕に一人で寝ろっていうなんて

何か怒っているんだろうか…。

いつもならコンサートが終わった夜はイヤだって言っても離してくれないのに、

今夜のあなたは何を考えているのかわからない。


あのコラボ…何をするかあなたも当然知っていたし、

練習だって見てくれていたからヤキモチじゃないよな。


あなたは仕事はきっちり分けて考える人だからつまらないヤキモチは妬かないはずだ。

ダンスだって思いっきりやれってアドバイスしてくれたくらいだ。

それに今日はMCの時に褒めてくれてちょっとうれしかった。

たくさんのお客さんの前であんなこと言うから照れくさくてついふざけてしまったけど。

あの言葉に嘘はないと思う…でも、ステージが終わってからのあなたは表情が硬かった。


一体あなたは胸の中に何をためこんでいるの?

こうなると、きっとあなたは何も言わないで一人で抱え込んでしまうのだろう。

いつだってそうだ。

僕に頼っていると言いながら、肝心なことは全部一人でどうにかしようとするのだ。


何のために僕が傍にいると思ってるの?

僕たちは2人で1つ、決して離れないって誓ったよね。

誰にも言えないことだって、どんな小さなことだっていい。

僕には全部ぶつけてよ。

あなたの思いならどんなことだって絶対受け止めて見せるよ。

僕だけがあなたの特別な存在でいたい。

僕にはあなただけ、あなたにも僕だけだよね。



早く僕のところに帰ってきて。

疲れたあなたを抱きしめたい。

僕の胸で眠らせてあげたい。


月の明るい夜は君と手をつないで歩こう