真赤なヴァージンロードに長くのびた純白のトレーン、
レースのヴェールの下で微笑む美しい人、
厳かに響くオルガンの調べ、その場にいるすべての人の祝福に満ちた笑顔、
祭壇の前ではすべてを包み込むような眼差しでその人を見つめるあなたがいる。
その人がゆっくりと一歩一歩祭壇に近づくのを息をつめて見つめる僕がいる。
それは終焉へのカウントダウン、僕にとっては死刑宣告にも等しいものだ。
あなたには太陽の下ですべての人に祝福される愛が似合う。
僕には決して許されない場所。
僕にはあげられない当たり前の幸福がそこにはある。
笑顔で祝福することも声を上げて泣き叫ぶこともできず、
僕はここから逃げ出したいのに、それすら許されない。
あなたが他の誰かを愛し、永遠の愛を誓うその瞬間を見届けなければならないなんて
ただ愛しただけ、それがどれほどの罪だというのだろう。
神よ、あなたの祭壇に僕の心臓を取り出して捧げようか。
あなたの絶対の愛によってずたずたに引き裂かれた哀れな僕の心を。
あなたが神に永遠の愛を誓う瞬間、僕の心臓が止まってしまえばいいのに。
誓約の言葉も、誓いのキスも、聞きたくないし見たくもない。
永遠の愛を手に入れて、あなたは僕の骸に微笑むことができるの?
何度も後悔した。
何度も泣いて
何度もあきらめようとした。
どうしてあのとき「行かないで」の一言が言えなかったのだろう。
どうしてあなたをあきらめられると思ったのだろう。
時間は戻せないけれど、もし願いがかなうなら、
僕のすべてを、命だって差し出してもいい。
あなたは僕のすべて。
あなただけが僕を生かせるのに、
あなたなしで独りで生きられるはずもないのに。
誰よりもあなたの幸せを願う僕が、あなたの幸せを見届けることができない。
いっそ消えてなくなってしまいたくても、それすらできない。
愛されなくても傍にいられればいいと思ったのに、それも今日でおしまいだね。
あなたはその人を胸に抱いて僕の前から永遠に去ってしまうんだ。
祭壇まであと何歩?
僕の愛の死まであとわずか。
僕はそっと目を閉じる。
主よ、憐れみ給え…。
Kyrie eleison; Christe eleison; Kyrie eleison…
to be continued ...
