いつもたくさんの人に囲まれているあなた。
その視線を、心も体も、すべて僕だけのものにしたいというのは
願ってはいけないことなの?
以前は、というかずっと一緒に暮らしてきたから、
いつも僕の傍にはあなたがいたし、あなたは常に末っ子の僕を気遣ってくれいたから
あなたは僕だけのヒョンだと思っていた。
朝同じ部屋で目覚めて、同じ場所で仕事をして同じ家に帰り、同じ部屋で眠る毎日、
あなたの時間と僕の時間はいつもぴったり重なっていた。
離れたくて離れたわけじゃない。
一度は納得して離れたけれど、やっぱりそばにいたい。
ただ横にいるだけじゃなくて、あなたに必要とされたい。
他の誰でもなく、僕だけが必要だと思われたい。
だから何かと理由をつけてヒョンの家に行く。
相変わらずだらしないヒョンをみてホッとしている僕がいる。
僕の小言を笑顔で聞き流すあなたを見てホッとしている僕がいる。
あなたの家に行かない日は完全に別行動で、あなたからは電話もメールもこない。
あなたはいつも友達に囲まれて楽しそうに出かけていく。
もちろん僕だっていつものメンバーで遊ぶことが多いけれど、
あなたのことをいつだって気にしてるのに…あなたは気にもしてくれないの?
ヤキモチを妬くのだっていつも僕ばかり、あなたは知らん顔。
本当は気になっているのかもしれないけれど、絶対に態度に出さない。
一緒にいるときは嫌な顔するくせに…。
僕があなたなしでいられないと思ってるの?
くやしいけれど、そうなんだけど、僕だってもう子どもじゃないから
あなたの知らない顔があるかもしれない。
もっと僕を見て、僕が誰と何をしているのか気にして、
どこにも行くなと言って、ずっとそばにいろと言って…。
どれもあなたには望めないことだけれども、
あなたがほんの少しでも気がつくように、
僕はちょっとずつ、あなたに罠をしかける。
少し触れただけで、あなたが僕を気にするように、
あなたの心に微かな引っかき傷をつけるるように。
今日もスケジュールの後は別行動と言う日、
あなたには気のない素振りで別れを告げてから
わざとあなたが気にするようにあなたの前でメールを確認して笑って見せる。
本当は大した用事じゃない。
仕事が終わるころにメールしてって頼んでおいただけ。
(何企んでるのか知らないけど、俺をダシしてユノヒョン怒らせるのやめろよな)
(大きなお世話。そんなんじゃないよ)
あいつは僕の行動を見透かしてるのか、ただ自分に火の粉が降りかからないためか、
なかなか鋭いところをついてくる。
さすがは親友だ。
あなたと僕は親友にはなれない。
年の違いではなくて、性格の問題でもなくて、
それは僕があなたを愛しすぎているからなんだと思う。
こんなこと口が裂けても言えないけれど、
仕事のパートナーも大事な弟も頼れる相棒も家族以上の絆も
すべてを通り越してただあなたに愛される存在でいたい。
あなたはたぶん、視線の端で僕を気にするあまり肝心なものには気づかない。
そこはマネージャーがちゃんと働いてくれるはずだ。
僕らのマネージャーは何と言っても素晴らしく優秀な男だから。
僕は家でゆっくりと待てばいいだけだ。
きっとあなたはここに来る。
僕がここで誰かと一緒じゃないかと疑いながら。
家について、間もなくあなたからの電話。
平静さを装っていてもわかる、ほんの少しの気持ちの揺れ。
思わず笑みがこぼれてしまう。
あなたに悟られないように、あくまでも迷惑そうにしなくては。
ここで誰かと会うのだとあなたに誤解させなくては。
忘れ物なんて、あなたにここにくる口実をあげるためだよ。
あなたが普段見慣れているもの、あなたのために僕が持ち歩いているもの。
ちゃんと見つけてね。
あなたの心を突き刺す小さな棘、傷つけたいわけじゃないけれど、
少しでいいからヤキモチを妬いてほしいんだ。
もうすぐあなたがここに来る。
あなたはちゃんと見つけただろうか。
コーヒーでも淹れて落ち着かないと、興奮でどうにかなりそうだ。
どんな顔で来る?
何て声をかける?
あなたはちゃんと部屋まであがってくれるだろうか。
早く来て。
僕の望みをかなえて。
嫉妬にかられたあなたの瞳で僕を狂わせて。
忘れないで、
僕はあなたのもの、そしてあなたも僕だけのもの…。
fin.
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ご無沙汰しています。
9月に入りましたが、まだ暑いですね。
夏休みの宿題を抱えたままここまで来てしまいました。(^^ゞ
少しずつ、アップしていきますのでまたお付き合いよろしくお願いします。
私には珍しく、小悪魔ミンです。
いつもしおらしいと思ったら大間違い。(笑)
たまにはいいですよね?
ゆのみん企画第8回「嫉妬」参加者さまはこちら 。