月の明るい夜は君と手をつないで歩こう。
太陽の明るい光の下ではなく、
月の出ない真っ暗な夜でもなく、
月のキレイな光の下で、君と手をつないで歩こう。
君とこれまで歩いてきた道も
これから君と歩いて行く道も
ずっとこの手を離さない、永遠に。
君が傍にいてくれる幸せをかみしめながら月に祈るんだ。
ずっとこうして2人でいられますように。
ずっと君が隣で笑っていられますように。
珍しくヒョンに誘われて月夜に散歩している。
男2人で夜中に散歩なんておかしいと思ったけど、ちょうどビールがもうすぐなくなりそうだし、
小腹がすいたけど何か作るっていのも面倒くさいし、コンビニに行くついでに出かけることにした。
横を歩くヒョンは何を考えてるんだかニヤニヤしながら変な鼻歌をうたってる。
足取りは軽く、スキップでもしだすんじゃないかってくらいご機嫌だ。
こんな夜中にテンションが高いヒョンは珍しいからついからかいたくなってしまったんだ。
「ヒョン?」
「うん?なんだ?」
「何考えてんですか」
「あ?なんでそんなこと聞くんだよ」
「だらしない顔してる」
「え?」
「ヒョンがそんな顔をしてるときはろくなことがないんですよ」
「そんな顔ってどんな顔だよ」
「もっとキリッとしてたら少しはカッコよく見えるのに…カリスマの欠片もないですよ」
「お前の前でカリスマがいるのか?」
「それは…」
「それとも他のヤツに見せてもいいわけ?こんな顔」
急にそんな真顔で言わないでほしい。
ちょっとからかっただけなのに。
それと、気のせいかちょっと顔が近い。
恥ずかしくなって慌てて後ずさる。
「ダメです!絶対ダメ!そんな顔、イメージダウンですって。人気商売なんですからやめてください」
ヒョンは僕が下がった分だけまた間合いをつめてくる。
僕の瞳をのぞきこむように。
僕の心まで見透かすように。
「それだけ?」
「そ、そうです。僕たちは東方神起なんですから、イメージは大事じゃないですか」
「ふーん、東方神起じゃなくなったらいいんだ?」
なんだか意地悪だ。
ヒョンが東方神起じゃないなんて考えらんないのに、なんでそんな言い方。
そんなつもりじゃないのに、僕はどんどん墓穴を掘っているような気分になってきた。
「ヒョン…やっぱりダメです。ヒョンは後輩たちの憧れなんですからずっとカリスマでいてください。
ずっとで疲れちゃうなら仕方ないから、僕の前ではたまになら気をぬいてもいいです」
後に引けなくなった僕に、ヒョンはいつものようにため息をつきながら優しい声で言うんだ。
「お前ねぇ…どうして僕以外にはその顔見せないでって可愛く言えないの?」
「男なんですから可愛くなくて結構です」
「可愛いよ」
ぷいとそっぽを向いた僕の耳元に温かい声、そしてヒョンの体温に包まれる。
いくら夜中だってこんな明るい月夜に誰かに見られでもしたら大変じゃないか。
体力差は承知の上だけど、一応ささやかな抵抗を試みる。
「ちょっ、ヒョン離してくださいって。もう…」
「ダメ。チャンミンが可愛いこと言うからヒョンは離せません」
やっぱりヒョンに力では敵わない。
僕だってヒョンよりも背が高いし、体力つけるために運動だってしてるのに。
「ダメだって。はーなーせー」
「誰もいないだろ。ほら、可愛くないこと言う口はふさいじゃおうかな」
冗談じゃないって言おうとしたけどその前に僕の唇はヒョンにふさがれてしまった。
大好きなヒョンの体温、ヒョンの匂い、そして柔らかくて僕をいつも夢中にさせるヒョンの唇。
「う…ん…」
「チャンミナ、ほらもっと口あけてごらん」
ついほだされて、ヒョンの唇を受け入れてしまったら、ヒョンはもっと深く口づけてくる。
これ以上はマジでシャレにならなくなりそうなので本気で抗う。
「ダメだって…もうこれ以上はダメ。こんなに明るいのに誰かに見られたら…」
焦る僕の気持ちはおかまいなしで、抱きしめる腕を強くして耳元に囁く。
僕が弱いのを知っていてわざとそうしてるのが本当にムカつくんだけど。
「こんな夜中に誰もいないよ。だから2人歩いてるんじゃないか」
「でも月がこんなに明るいのに」
「だからだよ。太陽の下ではさすがにできないけど、月が綺麗だからさ」
ヒョンの腕の中で、ヒョンと2人で月を見上げる。
ああ、本当に綺麗な月だ。
そしてまた僕の顔に近づいてくるヒョンはもっとキレイだ。
じっと見つめる僕に、ちょっと照れ笑いをするヒョンが眩しくて、思わず目を閉じてしまうと
ヒョンはまた優しく僕の唇に触れてくる。
本当に大事に大事に触れてくる。
キスなんてもう何回したか数えきれないくらいしてるのに、
ヒョンはいつでも大事なものに触れるように優しいキスを繰り返す。
もちろん、すべてを飲み込まれそうな激しいキスもするけど、
僕はこの優しいキスがすごく好きだ。
愛の言葉のかわりなのか、何かの誓いなのか、そんな風にも感じられるくらい
ヒョンは真摯にキスを繰り返すんだ。
そしていつの間にかしっかりと繋がれた両手から、ヒョンの気持ちが流れ込んでくる。
こうして手を繋いでこれからもずっと2人で歩いて行こう。
永遠に2人で歩いて行こう。
ねぇ、ヒョン。そうでしょう?
僕の方が少し背が高いのに、いつもなぜか僕がヒョンを見上げるみたいになっちゃう。
でもヒョンはそれが好きでしょう?
僕たちの間に言葉なんていらないんだ。
ヒョンの瞳を見ればわかる。
ヒョンと手を繋げばわかる。
ヒョンとキスすればわかる。
僕たちこれからもずっとこうして行こうってこの月灯の下で誓いたかったんだね。
明るい太陽の下ではなく、でも夜の闇に隠れるのではなく、
静かに月の光に照らされる中で。
ねえ、ヒョン、僕のこの手をずっと離さないで。
僕は時々嫌がるフリをするけれど、それでもしっかりと繋いでいてね。
僕はずっとヒョンと並んで歩いて行くんだ。絶対に離れないよ。
だから僕の前ではそんなふうにだらしない顔で笑っていていいんだよ。
僕もこの月に誓うから、僕からのキスも受け取って。
月の明るい夜はあなたと手をつないで歩こう。
太陽の明るい光の下ではなく、
月の出ない真っ暗な夜でもなく、
月のキレイな光の下で、何度でも誓うんだ。
これまで歩いてきた道も
これから歩いて行く道も
ずっとこの手を離さない、永遠に。
2人でいられる幸せをかみしめながら月に祈るんだ。
ずっとこうしてあなたといられますように。
ずっとあなたが隣で笑っていられますように。
おしまい
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まだブログを始めたばかりではありますが、
いつもお邪魔しているきおさんのところの企画に参加させていただきました。
私のブログタイトルと繋がってるみたいで、これは書かなくては!!と思いまして。
他のテーマでもゆくゆくは挑戦して行きたいと思います。
第6回ゆのみん企画の参加のみなさまはこちら ↓
http://yunomin.seesaa.net/article/368398887.html