私が大好きな映画の一つに『フィッシュストーリー』という作品があります。

原作は伊坂幸太郎で、監督は他の伊坂作品も手がける中村義洋、音楽プロデュースは斉藤和義で、2009年に公開されました。

ネタバレにならない範囲で説明すると、あるパンクバンドがリリースした「フィッシュストーリー」という無名の曲が、時空を超えて地球に奇跡をもたらす・・・という話です。

この説明だけでは、何のことだか分からないと思いますが、とにかく面白い作品なので、興味がある方はぜひ見てみてください。

この映画の主題となっているのは「影響」です。人は生きている限り、他の誰かに少なからず影響を与え、それが「出来事」を生み、時に「奇跡」を起こす。そんなプロセスを、笑いも交えながら、巧みに描いています。

真面目に考えると、とってもお馬鹿なストーリーでもあるのですが、物語の最後には心が温まります。

自分が生み出したものが、どこかで世界を変えているのかもしれない・・・音楽だけでなく、書籍、アート、デザイン、映像など、モノづくりに携わる人間なら、そんなことを考えてみたいものです。

この映画を見ると、そんなロマンを身近に感じることができます。

『フィッシュストーリー』