昨日、日本テレビの朝の情報番組「スッキリ」で、いわゆる「保護者問題」が取り上げられた。

電話でのインタビューに答えていたのは、うちのサイト(Teachers Online-先生のミカタウェブ-)で監修を務めていただいている佐藤晴雄先生。

「モンスターペアレント」という言葉が少々安易に用いられている点は気になったが、学校の保護者対応における、学校・保護者双方の見解がバランスよく取り上げられていて、なかなかいい特集だと思った。

今、「保護者問題」は一つの曲がり角に来ているように思う。

これまでは、クレームを寄せられると、学校・教師が一方的に叩かれていた感が少なからずあった。
もちろん、その原因を教師側が作っていることも多いのだが、暴走した保護者が教師を執拗に攻撃し、サンドバック状態に陥ることは少なくなかった。

明らかに保護者がおかしいケースもあるのに、何故に学校・教師が反撃をしないのか。それは、教員の不祥事報道が必要以上に取り上げられる中で、世の中がどちらかと言えば教師より保護者の味方だったからだろう。

たとえ保護者側と真っ向から戦ったとしても、「マスコミに言う」「弁護士を立てる」などと言われれば、急に旗色が悪くなる。否、決して旗色が悪くはなくても、どちらかと言えば平和主義的な先生方は、サンドバックになることを選択するのかもしれない。

しかし、「モンスターペアレンツ」という言葉が世の中に広く流れ始めたころから、少し様相が変わってきた。この言葉が繰り返されることにより、「理不尽な保護者」が世の中には相当数いることが理解されはじめたのである。

それでも、相変わらず学校の立場は弱いままだったが、先日ついに、曲がり角とも言える出来事があった。教師が「執拗なクレーム・無理難題により精神的に追い詰められた」として、保護者を相手に訴えたのである。

事の詳細が分からないので、安易なことは言えないが、深夜遅くに自宅や携帯へ電話してきたり、脅迫まがいのことをしたりする人には、学校側が相応の措置を取ることも、あっていいと私は思う。

もちろん、学校の不誠実な初期対応が導火線となって爆発する(させられる)保護者も多いので、学校は学校で誠実さと社会性をもって、外部と向きあうことが大切だろう。


ところで、この「スッキリ」が放送される前の晩、佐藤晴雄先生から電話があり「Teachers Onlineのことも話したので、ひょっとしたら紹介してもらえるかも・・・」とのことだった。

しかし、残念がらこれはかなわず。惜しかったなぁ・・・。


悲鳴をあげる学校―親の“イチャモン”から“結びあい”へ/小野田 正利

¥1,470
Amazon.co.jp