小売・アパレル接客のコツ | 小早川護 公式ブログ(更新休止中)

小早川護 公式ブログ(更新休止中)

接客に関する理論的研究・実践的研究や
経営と接客をリンクさせる手法などを紹介しています。
現在は公式HPにてブログを更新中!
http://sekkyaku.jp/

小売業でよくある、こんなアドバイス。


「お客様の良きアドバイザーになりなさい」


確かにそうなんですが、正解とは言えません。

なぜ正解ではないのでしょうか?




アプローチトークで日常的に使われる、

「これカワイイでしょ~?」

とか

「これ流行りなんですよ~」

と言う典型的なパターン。


これは、お客さんに対して

「自分の価値観を押し付けている」か

「上から目線でものを教えている」のに他なりません。


お客さんからすると、こんな気持ちなんです。

「これカワイイでしょ?」

…いや、何であなたに同意しなきゃいけないの?単に使い回し考えてるだけなのに。


「これ流行りなんですよ~」

…流行ってるからどうなの?私の中で流行るかどうかは別でしょ?


お客さんは本当にそう思ってます。

真剣にそう感じています。

だから、アプローチで「愛想笑いだけ」でお客さんは去っていくんです。


余程気に入っている時だけ、そういったアプローチに反応します。

でも、その確率はかなり低いもので、10%もあれば良い方でしょうね。




「カワイイでしょ?」とか「流行りなんですよ」と言うのは、正にアドバイザーならではの言い方です。

アドバイザーと言うのは、基本的に相談を受け、その相談に上から目線で物を言う人のことを言います。


なぜアドバイザーであってはいけないのかと言うと、上記のような実例もありますが、何よりもコレ。

「お客さんはまず、相談出来る人かどうかを見極めている」

からです。


つまり、相談出来る人かどうかも解らないのに、いきなりアドバイスされても鬱陶しいだけ。

だからお客さんは逃げてしまうんです。




じゃあ、どういう人になれば良いのでしょうか?

答えは簡単。

「良き相談役になること」です。


上と矛盾した事を言っているようにも見えますが、アドバイザーと相談役はアプローチがそもそも違います。

アドバイザーと言うのは指南役のこと。

相談役と言うのは「アドバイスして欲しい人」のことをさします。


接客者はまず、「お客さんに相談して貰いやすい人」になるべきなのです。

だからこそ、トップ接客者には多くのお客さんがついてくれるんです。


そうなるためには、やはりヒアリング上手にならなくてはいけません。

単なる聞き上手と言うよりも、ヒアリング上手が最も大切なトコロ。




とある私の顧問先は大阪の中心街、梅田駅からスグの場所に数店舗構えておられるので

かなり行きやすい場所です。

他の仕事の帰りにもちょくちょく立ち寄っては指導をしているのですが…


昨日・今日はアポのついで+時間があったので、比較的ゆっくり指導していました。

そんな中、ヒアリングのテクについてちょっとした実践をスタッフさんにしてみました。

どういう事をしたかと言うと…


「ヒアリングだけで“欲しい”と思わせる」実験です。

まさかヒアリングだけで「欲しい」なんて思う筈もない、と思っているなら、それは大間違い。

私は今まで、よくヒアリングだけでクロージングまで持って行ってました。


才能がそうさせているのか?と言うと、そうではありません。

コツとそれに対する努力です。



では、どのような内容だったかと言うと、

端的に言えば、「今日の夕食」がテーマでした。

具体的には、私がスタッフさんに、ヒアリングだけで今日の夕食のメインを決めてもらうと言う内容です。


昨日今日と1人ずつ体験してもらいましたが、お二人とも見事に

「あっ!」

と言われました(笑)


つまり、結果として私がヒアリングだけで心を誘導し、その日の晩ご飯のメインを決められたんです。

しかも、1人のスタッフさんは私に対する親近感が、思わずアップしてしまった、とも言ってくれました。




ヒアリングさえ極めることが出来れば、大抵の物は売れます。

ヒアリングの意味さえ解っていれば、大抵のお客さんはこちらに親近感を感じてくれます。


とある一店舗が、たまたまスタッフが1人しかおらず、お客さんが7人ぐらい入って

まさにてんてこ舞いの状態でした。

あまりにも見ていられなかったので、とあるお客さんに声をかけてみました。


「ネクタイ、お好きなんですか?」


女性のお客さんだったのですが、その一言目から色々なお話をしてくださり、

初対面の私に対してどんな仕事をしていて、どんな時にネクタイを締めているのか、

何のためにネクタイを締めるのか、仕事の中での地位はどのようなものなのか、

仕事場の雰囲気はどうなのか、仕事場には何人ぐらいいるのか、

どのような従業員がいるのか、何年ぐらい働いているのか…

などなど、山ほど色々な事をお話してくださいました。


そのお客さん、私に対して本当に親近感を感じてくれました。

なぜそれが断言出来るかって…

お客さん本人がそう仰ったからです。


そして帰り際に、「あの勧めてくれたネクタイ、今度来たら絶対買うわ!」

とまで仰って下さいました。

お世辞でも嬉しい話ですね。




良き相談者になると言う事は、まさにこういう事です。

初対面であっても、思わず色々な情報を喋ってしまう。

喋っているうちに、知らず知らず親近感を覚えてしまう。

だから、「この人は相談出来る人だ、信用するに足る人だ」

と思って貰えるんです。


そんなヒアリングのコツも含めて、11月に開講する「接客術 水織会(みおりかい)」では

接客のあらゆるノウハウや考え方をお稽古していただけます。

ご興味のあるかたは、11月7日に体験お稽古会を開催しますので、是非お越し下さい。

詳細は下記URLよりどうぞ。


http://miorikai.com/