「世界初アルコール0%」。「何処でも吸えるタバコ」。ノンアルコールビールテイスト飲料と電子タバコの販売が好調である。ノンアルコールビールテイスト飲料は、アルコール度0%でビール風味を味わえ、電子タバコは、水分が主成分なのでニコチン0%で喫煙感覚を味わえる。どちらの商品も本物の商品と同様の使用感を中毒性(?)なしで擬似体験できる点がウリと言える。そして、こうした商品の市場は今後益々拡大していくと思う。
 なぜなら、メーカーにとって既存顧客の維持にとても効果的であるからだ。これらのヒット商品に共通した3つの特徴として、(1)メーカー側の擬似商品開発技術力の向上、(2)非中毒化によるイメージの向上、(3)使用時の爽快感、が挙げられる。単純に見れば、こうした商品のターゲット顧客は、妊産婦、運転前の運転手、禁酒・禁酒者等になるだろうが、中毒性の高い商品特性に着目すると、これ以外の顧客もターゲットとして、むしろメインターゲットとしてメーカー側は考えているのではないだろうか。
 特に、ノンアルコールビールテイスト飲料は、従来のビールメーカーと発売元が同じであるため、市場維持・拡大に向け以下の2つの利点がある。(1)元ファンを顧客として再獲得しやすい点、(2)現役ファンの離脱を食い止めやすい点、である。
 例えばビールだと、(1)は、アルコールが原因でいまはもうビールを飲むことができなくなった元ビールファンは、爽快感のあるビールの味を思い出してもらうことは容易なので、元ファンからリピーターとしての支持を得やすい、という点にある。これは、全くの新規顧客を新たに開拓するよりもはるかにファンにしやすい。(2)は、現役のビールファンだが健康上ビールが飲めなくなってしう人をノンアルコールという武器で引き止めることができる点である。こうしたこうしたことが成り立つのも、「爽快感」にあると思う。同じアルコール飲料でも、日本酒、焼酎、ワイン、ウイスキーにはノンアルコール飲料は聞いたことがないのは、中毒性はあっても「爽快感」が伴わないからではないだろうか。


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