「食べるかどうか好きにしよう、もうあんたにあげたから。」
杏はすこしぽかんとして困りそうに言った。「ありがとう......あの、先輩、遊木くんの再々来週の時間割も持っていませんが、すみません。」
......あ、こいつの頭が楡の木で作られたか?アホすぎだよ。
「超うるさい!本当に先輩に謝ってもらっていいか?」と瀬名泉が怒った。
「謝る?何を?」杏は完全にわからなくなった。
「ああ、もういい!......一度だけだな、よく聞け!」
「はい......!」杏はすこし胸を張った。
「昨日はひどいことを言った、ごめん。」と瀬名が言って顔を背いたが、赤くなった耳先は彼の気持ちをバレさせた。
杏はしばらく考えて昨日のことを思い出した。「羽風先輩のことでしょうか?......大丈夫ですよ、きっと遊木くんを選ぶととうに知ってましたから。」
「おい、その、もし、ただもしだ、本当じゃない、仮定のことだから。」瀬名泉が振り向けてきて杏の目を見つめている「あんたを選んでは?」
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