本日の３題です。

今日も色んなところから話題のボールが飛んでくる。アメリカンドッジボール風チャレンジにお付き合い下さい。

薬をはじめ、様々な製品にcaveat（ただし書き、警告）が書いてあります。あまりに小さい字で老眼キラーなのですが、これによって訴訟などのケースを避けられることもあるののなら、「安全策」ですね。

1)「安全策でいきましょう」

Let's play on the safe side. N

「安全な側でやろう」という言い方ですが、これで「安全策をとろう」という意味になります。

「危険を冒す」という場合の「危険」であるriskを使って、似たようなことを言えます。

Let's not run a risk.

「危ない橋を渡るのはやめましょう」

この例文はNHKラジオ実践ビジネス英語からです。以下のような例文がメモしてありました。

「会社は早くからその可能性を予告することで安全策をとっている」

Companies are playing it safe by announcing the possibility early on. N

「念のため」

Just to be on the safe side, ～ N

では、次の問題です。

先日、有名なラーメン屋さんに行ったんですが、行列ができていて炎天下長時間並ばなくてはならなかったんです

でも、ラーメンがどうしても食べたかったので・・・

2)「私たちは我慢するしかなかった」

We had to live with it. N

live with Aで「＜不快なこと＞を（じっと）受け入れる」と辞書には説明があります。また、以下のような例文も出ています。

How do I live with my guilty feeling, Mom?

「お母さん、どのようにして罪悪感に耐えたらいいの？」

さて、「我慢する」の表現については下でもう少しお話させてください。

では、最後は穴埋め問題に挑戦して下さい。

NHKラジオやさしいビジネス英語（「ちびノート」Hとあるので、おそらく杉田敏先生の番組がまだこういう名前だった頃のものと思われます）の例文をそのまま使います。文章は難しいですが、かっこの中を埋めて下さい。

3)「最悪の時代を想定すれば、パニックで我が社の売り上げは２０％下がるかもしれない」

実は日本語にも入ってきている表現です。２つめのかっこは「脚本」という語。

According to our ( ) ( ), the scare may cause our sales to drop 20%. H

According to our (worst-case) (scenario), the scare may cause our sales to drop 20%. H

そうです。日本語でも最悪の事態のことをカタカナ語で「ワーストシナリオ」または「ワーストケースシナリオ」という記述がネットでも見られます。

また、worst-caseについては、ネイティブでもハイフンをつけずにworst case senarioという書き方をする人もいます。

worstを使った面白い表現が

the least worst option

は？この最上級の羅列はなに？と思われるでしょう。

「一番悪いものの中で一番悪くない選択肢」

全部だめだけど、そのなかでこれが一番ましかな・・・と言うときに使う言い方。皮肉この上ない

我慢する

「私たちは我慢するしかなかった」

We had to live with it. N

「我慢する」という言い方にはいくつがありますね。上の文を言い換えてみましょう。itを「あの人の皮肉」=his snide remarksにして「耐えられない」と言ってみましょう

1) We cannot bear his snide remarks.

2) We cannot stand his snide remarks.

3) We cannot endure his snide remarks.

4) We cannot put up with his snide remarks.

5) We cannot tolerate his snide remarks.

1)bear。そうです、あの「熊さん」と同音同綴異義語です。

「我慢する」という意味のbearは通例、否定文、疑問文で使われます。

ただ、bear withと自動詞で使われて、しかも肯定文であることもあります。NHKラジオ実践ビジネス英語で学んで「ちびノート」のどこかにあるのですが、

Please bear with us.

例えば少しの間エレベーターなどのサービスがメンテナンスで止まっているときに

「少しの間ご辛抱ください」

ここではbearが自動詞でbear withと前置詞withを伴っています。

2)stand。そうです、Stand up, everyone!あの「立つ」には、こういう意味もあるのです。通例、否定文、疑問文で使われます。

なお、「我慢する」「耐える」のstandは他動詞ですから、his snide remarksという目的語を取っています。

3)endure。ジーニアス和英辞典では、少し堅い語であると説明がありました。

4)put up with Aは受験英語でも必ず習います。覚えておきましょう。

5)tolerate。辞書ではput up with Aよりも堅い語であると説明されています。

さて、その『ジーニアス和英辞典』ですが、これらの語は「目的語にdoing, to doが可能かどうか。肯定文でも用いるかどうかの違いを除けば、ほとんどが言い換え可能」と説明していました。

そして、そこにいくつか例文が載っており

I can no longer endure that woman.

Why must I tolerate noisy children at the restaurant?

I just can't stand the boss's arrogance.

I can't bear working with him.

I can't put up with his snoring.

このオレンジの部分を、1)～5)でご紹介した単語で入れ替えながら練習すると、しっかり覚えられると思いますが、あまり楽しい体験にはならないですかね。例文が例文であるだけに

ふうっ

世の中には耐えねばならぬ事の、なんと多かりし事か・・・

安全策でいこう、を英語で。アメリカンドッジボール風チャレンジ7/27