21世紀は、分断によって始まった。冷戦という世界の大きな分断が消え、超大国に抑圧されてきた国々で民族紛争が多発した。西側諸国が作り出そうとしたテロとの戦いという新たな物語は、その欺瞞に満ちた虚像が白日の下にさらされて効力を損ない、新自由主義の名のもとに行われた国家の市場への関与の縮小は格差という名の分断を生み出した。国家の長は自らの権力維持のために国民の分断をあおり、排外主義を公然と主張する。国家だけではない。情報技術の発達により、人々は電子空間の中に自らの居心地の良い場所をみつけて閉じこもる。自らの認知する空間の外に無限の世界があると知りながら殻を破ることで生じる不確定性を恐れ、自らのいる空間の中に自らの求める限りでの真理が存在し、外にあるものはすべてまがい物であるとみなす、ないし真理など興味がなくただ自らが存在することを認めてもらうことのみを求めて難しいことを考えることを放棄する。国家が分断をあおれば嬉々として従う人々がおり、分断に反発する人々も分断をあおる人々と罵りあいをしている。

 

 この21世紀の始めの艱難を表すにふさわしい名前はほかにもある。知性を欠いた時代、論理を鼻で笑う時代、哲学を失った時代...。しかし、私はこの世界を深く愛しており、悲惨なこの星の有り様をただ嘆くのではなく、分断を超え、人々が共に生きる社会を再構築しなければならないと考えている。そして、分断を超える希望の雫は、この世界につながりを取り戻そうと叫ぶ人々の存在、環境や人権の問題に対処するための地球規模の連携に見出すことができる。世界の分断は、人々に他者への憎しみを生み出した。国家の分断による自らと異なる政治的立場の人々への憎しみ、内戦下で同胞を殺した敵への憎しみは世界中にはびこっている。だが、痛みはいつでも双方が持つものだ。自らの主張や行動の正しさを超え、ただ相手の痛みを知り、相手の存在を許す。かつて南アフリカでネルソン・マンデラが行ったことが今の世界には必要だ。また、これらの行動を起こしつつ、我慢強く時を待つのも大切だ。長い時は世代を交代させ、憎しみを風化させるだろう。共通の課題に共に取り組むのも良いだろう。

 

 これからこのブログで世界をより深く理解していく。あらゆる情報と思索をする私の精神が暗闇に包まれた世界を照らすスポットライトとなるだろう。世界に幸あらんことを。