自ら下着だけの姿になってご主人様の前に座る。

これからどうされるのかはお任せである。

 


揃えた両足の先から縄がかけられていき、くるぶしからふくらはぎへと上がってくる。角煮になるときに糸で縛り上げられる豚の気分。


 

膝を片方だけ少し内側に入れられて縛られる。固定感がより強くなるのに加えて、変な方向に足が曲がっているようで窮屈。拘束感が増す。

 


腰まで上がってくると腰の肉に食い込むように縄がかかる。それが下腹部、特に子宮を肉の上から圧迫するから苦しいけど気持ちいい。

 


ハンディの電気マッサージ器が取り出された。ホテルやビデオで見るあいつ。

下腹部にかかった縄の上からそれで振動を与えられる。

もっと身体が開発されていたら気持ちいいんだろうなぁと客観的に自分の快楽度合を考えられるほどにはまだ余裕があった。



でもせっかくのプレイ。なるべく気持ちよくなろうと集中した。お腹に力を入れて子宮に振動が伝わるように。その様子をご主人様がじっと見ている。振動と子宮の揺れと主の視線にだけ意識を集めていくとだんだん声が自然と漏れるようになっていった。

 


振動が少しずつ下に下がってきた。肢の間の真ん中にあたる。

そこへの強い刺激は苦手意識があったけれど、ご主人様からもらえる快楽はこれが最後かもしれないという気鬱な思いが、どんなものでも堪能しようという前向きな気持ちにさせた。

 


私の様子を見ながらご主人様が腰の縄を外していく。もう終わりなのかなと思ったら、その解いた縄で左の太ももにマッサージ器を固定し始めた。真ん中に当たるように。

 


しっかり固定されたあとは放置された。

私がもぞもぞと悶えながらも自分の一番気持ちいいところに当たるように動いている様をご主人様がじっと見ているのが目をつぶっていても刺さる視線で分かった。

その視線が私の身体をさらにくねらせていく。

 


じんじんじんじん…

 


粒が快楽を感じるには麻痺しきった頃、振動は止まり、縄も解かれた。



ご主人様のせいで苦手を克服した達成感と終わってしまったという哀傷が入れ混じった気持ちをこっそり胸に隠しながら、見た目には快楽に疲れ切った姿で倒れていた。