生まれかわりん | 詩ブログ |めがねをかけてもぼやけてる

 

その花の蜜の味を知っていた気がした

 

日出るコンクリートの地面を這う感覚

 

潮がひいていったばかりのさらさらの砂をかむ感触

 

海の底からみる太陽

 

その街の香りを

 

この肌の色を

 

よく知っている気がした


 

一瞬だけだったけど

 

そんな気がして

 

懐かしい気持ち


 

へとへとになった日の朝焼け

 

路地裏で泣いたこと

 

知っている気がした


 

 

そんな話をきみにすると

 

ずっとずっとまえ

 

虫だったり

 

かたつむりだったり

 

貝だったり

 

深海魚だったり

 

その街に住んでいたり

 

その肌の色で生まれたり


そんなこともあったんでしょう、と言ってぼくの目を見たから

 

おおまじめに言うから


ほんとうにそういう気がしてきて



 

そういえば

 

きみの背中のタトゥーも

 

見たことがあるような

 

そこにあるのをしっていたような

 

そんな気もしてたんだ

 

 

何十年何百年何万年何億年何光年もを

 

もしも駆け抜けてきたのなら

 

もしもその端々できみと出会えていたのなら

 

それはとても不思議で

 

 

 

でもぼくがきみといたい理由が

 

もっとよくわかった

 

腑に落ちるとは

 

きっとこういう
 

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