朝起きて
眠い瞼を擦りながら
寝室からキッチンへ降りていく。

夜に冷え切ったリビングを通り抜けて
キッチンへ行き、やかんでお湯を沸かす。

コンロの火元に両手を広げて、少しでも
暖を取りたいのが毎朝の恒例。

お湯が沸いたら、お白湯を飲む。
カップの上で白い湯気がゆらゆら踊る。

ぼーっとそれを眺める。

ふわりふわふわ。


カップの淵に唇を当てて、
火傷しないようにずずずっと啜る。

夜の間に冷えきったリビングで
すーっと暖かいお湯が食道を通って胃に落ちていく感覚にほっと安心感を覚える。




安堵のため息をついて、
しばらくお白湯を堪能。


徐々に身体が内側からポカポカと温まってきた。


カップをテーブルに置いて立ち上がる。
キッチンの扉から計量器を取り出しコーヒー豆を計る。

先日ネットで購入したコーヒー豆は焙煎度合いを自分で選べたのだが、初めてだったので私の好みとはやや煎りが浅い物を注文してしまった。

なのでフライパンで簡単にコーヒー豆を煎る。

コーヒー豆は砂糖のカラメルを煮詰めすぎて焦がしてしまった時のように一定の温度に達したら急速に焦げてしまう。

気をつけながら、フライパンを回しながらコーヒー豆を火にかける。


良い香りが立ち上がってきて、やや色が濃くなったかな?という程度で火を止める。



軽く煎って熱くなったコーヒー豆を手動のミルでカリカリと挽く。


ガリガリと勢いよく回したいところだが
ゆっくり、ゆっくりと円を描いて回していく。



ミルをおさえる手元がコーヒー豆で熱かったのに、どんどん冷めてきた。


ふと「暖炉で燃えている火を動画で見たい」とおもった。少しでも暖かい気分になれるかな、と。


意地でも暖房をつけないところは見逃してやって欲しい(笑)


YouTubeでFireplaceと検索すると暖炉で火が燃える映像が見れる。

検索すればとても需要があるようで、たくさんの人が動画をあげてくれている。
画質も4Kからセッティングもさまざまで、
ジャズのBGMが付いているものもあれば、
ただパチパチと薪から火が爆ぜる音がする自然なシチュエーションの動画もある。


わたしはスマホで薪からパチパチと火が穏やかに爆ぜる音がする自然なタイプの動画を選んで、それを眺めながらコーヒー豆の続きを挽く。


スマホでは画面が小さい。
「テレビで見たいな」
再びアイディアが湧く。


テレビでネットが繋げたので
暖炉の動画をテレビで眺めることにした。
臨場感が増して、とても良い気分だ。







脳みそをふとしたアイディアだとか

インスピレーションを受け取るのに

使えるようになりたい。


ごちゃごちゃ考えてアイディアやインスピレーションを跳ね除ける脳みその使い方じゃなくて


単純に受け取るだけに使う。

そして実行できる自分でいたい。


脳みそは望みの感覚をデータから

インストールするだけにつかいたい。



望みは何なのかいつも自分に問いかけていよう。


すぐに忘れるのだけど、

欲しいのはいつだって“感覚”なのだ。



私はテレビに映る火を見つめながら

落ち着く安堵の“感覚”にほっとするため息をついた。