植田日銀総裁の為替無策によって我が国の富は消えていきつつある。
その様子を似た状況にあるトルコと比較しながら見てみよう。
データーの出典は日経225先物リアルチャートと世界経済のネタ帳である。
まず為替の状況である。
左側が2010年からの年平均の円ドルの推移である。
2011年の76円からかなり右肩下がりになっているのが読み取れる。
2024年の円ドル平均は148円だったので貨幣価値は約1/2に下がっているのだ。
またトルコリラと円の為替を見ると同じような右肩下がりになっている。
トルコの場合は5年で約1/3になっている。
貨幣価値が急落しているのは両国同じだが、比較対象が円とドルの違いがある。
日本円が急激に価値を失っているのでトルコリラは見た目以上にひどいようだ。
今度は両国の経済の状況を見てみよう。
世界経済のネタ帳が出典だが、
ご覧のように日本・トルコの基礎的財政収支は同じ傾向にある。
ということは間もなく日本はトルコ国民と同じように自国の通貨への信任を失い、
得たお金を急いで外国通貨に交換する時代がやってくるに違いない。
マクロで見ると間違いなくそういう時代がやってきてもおかしくないのだ。
頭のいい人は「子育て支援で増税しないと言いながら保険金を値上げ」するし、
「夢のような、陽炎のような物価上昇2%を追い求めて円安を放置」する。
国民は自分の財産は自分で守るしか救いがなくなりそうだ。
老後2千万円問題より深刻な時代がやってきそうなのだ。
トルコ金利は今や50%に達する。
それでも自国通貨が信用されないと海外に資金が流出してしまうのだ。
2019年トルコ旅行のガイドが即日円をリラでなくドルに交換する姿が思い出される。
国の金利政策が信任を失うと取り戻せなくなることをトルコが示している。
日本株投資から海外貯金・株投資に切り替えるタイミングがそこまでが来ている。
今財産に迫り来る危機なのだ。