Beyonceのニューアルバムからの
Break My Soul」はプロテスト・ソング感もひしひしと。

歌詞のmotivation, ...foundation, ...vibration,
...foundation, ...salvation
などは
ビヨンセの過去曲Formation
押韻(-ationで脚韻/Rhyme/rhyming)してリンクもし、
Formationとの連続性がある。
もちろん曲もブラックミュージックを参照する歴史性を備えている。

一方、マドンナの「Vogue」とコラボした「Break My Soul」のRemixは
8月5日に発表された。
「Vogue」の歌詞で言及されていた女優やセレブたちは白人ばかり。
Greta Garbo, Marilyn Monroe, Marlene Deitrich, DiMaggio,
Marlon Brando, Jimmy Dean, Grace Kelly, Jean Harlow,
Gene Kelly, Fred Astaire, Sue Sylvester, Rita Hayworth
Lauren Bacall, Katherine Hepburn, Lana Turner

ビヨンセはそれを21世紀、2022年にアップデート
すべてアフリカ系アメリカ人の名前にinterpolate変えた。

Rosetta Tharpe, Santigold, Bessie Smith, Nina Simone,
Betty Davis, Solange Knowles, Erykah Badu, Lizzo,
Kelly Rowland, Lauryn Hill, Roberta Flack, Toni Braxton,
Janet Jackson, Tierra Whack, Missy Elliott, Diana Ross,
Grace Jones, Aretha Franklin, Anita Baker, Sade,
Jill Scott, Michelle Williams, Chloe Bailey, Halle Bailey,
Aaliyah, Alicia Keys, Whitney Houston, Rihanna, Nicki Minaj

madonna beyonce.jpg

この変更で、あっ!と想起したのはスパイク・リー監督の
『ブラック・クランズマン BlacKkKlansman』を観た時に考えたこと。

当時(2019年)の拙Reviewより一部抜粋。
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『黒いジャガー Shaft』など
ブラックエクスプロイテーション(blaxploitation)映画について語りつつ、
今作自体が黒人ヒーローが間の抜けた白人を出し抜く様式、
フェルメールの画中画のような入れ子構造、を備えて
『国民の創生』や『風と共に去りぬ』が語って来た
マジョリティの虚仮威しの映画史とは
別の映画史を映画を通して書き直している、
書き換えているという感触も。
パラレルな、あるいは混淆しなければならないホワイトとブラック二つの映画史
アメリカの光と闇、マジョリティの映画史とマイノリティの映画史が
今作の中で融合し表裏一体となった感。

レイシズムに満ちた映画ですら
アメリカ最高峰の映画という思い込みで
アメリカの映画史、アメリカ史に君臨し
100年近く意識に刷り込まれた
無意識下のアメリカ映画のフレームを
映画全体で書き換えている語りのスケール感。
blaxploitation映画のフレーム、ナラティブで上書きアップデート
「映画史」もダイナミックに有機的に書き換えるメタな動きも並走していた。
==========**********==========**********==========

深読みかもしれないが、
スパイク・リー監督の映画に通じるような
ホワイトの歴史・ホワイト中心史観を書き換えもするように
ハイ・コンテクストで畳みかける
ビヨンセの周到な曲つくりに圧倒もされる。さすが!

オバマ元米大統領の今年の夏のプレイリストの筆頭は
ビヨンセの「Break My Soul」!
obamas playlist.jpg

to be continued...!?

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