東京アニメアワードフェスティバル2017 TAAF2017 で
スイス/フランスのストップモーションアニメ
Claude Barras監督『ズッキーニと呼ばれて
My Life as Courgette / Ma vie de Courgette / My Life as a Zucchini』(2016年)を。
今年のアカデミー賞長編アニメーション部門ノミネート作品。

zucchini poster.jpg

(以下、映画の核心に触れる部分もございます)

冒頭、酔っ払いの母親にびくついているのか、
屋根裏の部屋で9歳のズッキーニ Zucchini(イカロス)
が腹ばいになっている時
背中が小さく波打っている描写が
ストップモーション作品とは思えない繊細な動き、表現だった。

子どもの哀しみの大きさ、、心の傷の深さを一見淡々と描きつつ...(カフカを読むズッキーニ)
母がイカルスをズッキーニと呼んでいたというその呼び名に
ネガティブな意味合いもあったとしても
子ども本人がそう呼んでほしいと言った時に
まわりの大人たちは彼の気持ちを尊重し汲んであげてそう呼ぶ。
過酷な環境からのトラウマや心の傷も残る子どもたちを
静かに受け止め、心を通わせるドラマが印象的。
淡々と静かに受け止めてあげると
子どもは落ち着いて、やがて他の子どもたち、
それぞれ心に傷がある子どもたちにも寄り添うようになる。

最後、ズッキーニの喜び、うれしい時の涙が広がって
伝染していく余韻が幸福なカタルシス。

養父になってくれた警察官レイモンドが
準備した子どもたちそれぞれの部屋を見せてくれた時
感激のあまり無言でレイモンドの手をぎゅっとにぎって喜びを表現するズッキーニ。
一方、ぽろぽろと泣き出すカミーユに
「涙にはうれしい涙もあるんだよ」とおしえるズッキーニ。
子どもたちの反応は大げさではなく静かだか
それゆえもっと深く沈潜していくような...

凧に描かれている絵、凧が父親代わりで
母が自分を呼んだ名、ズッキーニが母親代わりで
(そして、母が飲んだ缶ビールの空き缶が形見...)

zucchini.jpg

アニメーターが扱いやすいよう大きい頭と大きい目にしたそう。
3Dプリンターで出力した子どもたち。
実際、針金の入った髪の毛、
鉄と磁石が練りこんである顔や顔のパーツなので
口の付け替えはワンタッチでかんたん!なところを見せてもらう。

子どもたちのくっきりした髪の色などで
キャラクターを分けた、鮮やかな色遣いもなかなかステキ。
肌の色が黒い子ども、肌が褐色のイスラム系の子どもも登場して多様。

TAAF でイランのアニメ特集 中東の風

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