「Don't Cry!Just Revenge!
The Best Revenge Is To Live Well.」 --Frank Sinatra
移転します!!
4月よりアメブロやめてはてダに引っ越します。
新しいURLはhttp://d.hatena.ne.jp/gothedistance/ です。
今後とも当ブログにお付き合い頂ければと思います。よろしくお願いします。
ノウハウは誰も盗めない
最近思うのが、「仕事ができる人ほど、自分の持っているナレッジを提供してくれる」ということです。技術的なTipsであったり、こうやってはならないというアンチパターンであったり、と。
ただ世の中には、自分のナレッジの提供が切り売りになると心配しているヒトもいるようです。何でオレがコストかけて学んだナレッジを公開せねばならないんだ、って感じで。ナレッジだけ得ようなんてムシがよすぎる、と。
でもそれは間違っていると思うんですよ。
確かに、何かしらの問題に遭遇して自分で頑張って解決して得たナレッジだけを教えてくれというのは問題です。「いいとこどり」と解釈されます。でもそれはその人の姿勢の問題だし、いつか彼らがFOFA
しなくてはならない局面になった時に後悔するだけの話だな、と思ってます。
# あまりに「教えて君」ならキレてもいいと思うけど。
切り売りではなく、良質のナレッジをアウトプットすることで良質のインプットが得られるということに、もっと目を向けるべきだと思います。
ブログを書いていたり社内DBに自分のノウハウを公開している中で確信していることは、「アウトプットの質がインプットの質」を決めるということ。自分が質の高いナレッジを提供すれば、それに呼応した質の高いレスポンスしか返ってこないんです。これは確信を持って断言できます。
レベル3のナレッジを提供したら、それ以下のレベルのナレッジは返ってきません。レベルが違いすぎると全く参考にならないのと一緒です。
なので切り売りなんて感覚は全く持つ必要はなく、最終的には「宝の持ち腐れ」となって腐っていくんだと思えばいいんです。ナレッジの提供者は。
そして、もう1つ大きなコトがあります。
そういったナレッジを自分の手で構築できる能力は誰も盗めない、ということです。
ナレッジやTipsで提供できるのは「こういう問題は、最終的にこういう結論になった」という結果だけです。不確実で不透明な問題を前にして、自分が悪戦苦闘して得た問題解決のプロセスや思考回路は、何人たりとも盗むことはできません。
IT業界は「超できるヒト」と「しょーもないヒト」の差が非常に激しい業界です。超できる人は超できる人同士のコミュニティで腕を磨かれていますが、中間層の普通の人達との断絶は開く一方だと感じています。 もっと業界全体でのナレッジの共有が進むことを願ってやまないし、私レベルのナレッジはどんどんブログで公開していきたいと思います。
Firefoxのバグが元で離婚
スラッシュドットを見てたら、Firefoxのバグが元で離婚に発展したケースがあったらしい。でもって、その女性がBugzillaにバグを報告したらしいです。すげぇなwo
Firefoxが原因で破局した女性がBugzillaにバグとして登録
その経緯の簡単なまとめが書いてあった。引用します。
・ 5年つきあった彼氏と同じコンピュータを使っていた
・ OSはWindows XPで個別にアカウントを設定
・ 元々は彼氏だけがFirefoxを使用していた
・ IE7beta2よりも安定しているしWEBサイトのデザインへの対応も良いのでFirefoxに自分も乗り換えた
・ Firefoxのパスワードは保存しない設定とした
・ 気が変わって、パスワードを保存する設定に変更
・ パスワードマネージャーを見たら、パスワードを保存しないサイトの一覧が現れた
・ サイトの一覧には自分の知らない、決して訪れようとも思わなかったサイトがずらーり
・ このコンピュータを使っているのは自分と彼氏だけ
・ パスワードを保存しないサイトの一覧には出会い系(jdate.com, swinglifestyle.com, adultfriendfinder.com, etc.)がずらずらと!
なるほどなぁ・・・。
Winny事件について
Winnyによる情報漏えい事件が相次いでいます。こちらのまとめサイト を見ると、相当数の企業組織が被害にあっていることが分かります。
IPAもWinny相談室 なるものを作り、最近ではついに小泉首相が「おまいら!Winny使うなよ!」と呼びかけをする事態にまで発展してしまいました。
Winnyを使わないように - 政府と業界が連携して呼びかけ
当たり前のことだが、あるソフトウェアを「危険だから使うな!」と言っても何の解決にもならない。そういった脅威を持つソフトウェアがでるたびに、対策を講じなければならないのは現実的じゃない。イタチごっこになってしまう。問題はWinnyというアプリケーションそのものでは無い。
P2Pという非常にローカル環境をいじられやすいネットワーク通信環境を提供するWinnyというソフトウェア経由でウィルスが蔓延したことが、今回の事件の本質じゃないかと思います。じゃあそのネットワーク通信環境(匿名性のある暗号化通信)が悪かと言えば、それはNoです。暗号化通信がNoならSSLやVPNは全て悪になってしまうからです。
Winnyが悪ではなく、ウィルスを作ったヤツが悪であると単純に考えて、そういった社会的悪影響を与えたウィルスプログラムを作ったヤツに相当厳しい刑罰を与える方抑制力が働くと思います。
一流と二流の違い
この記事の中で一流と二流の違いについて書かれた記述があります。
[quote]
スーパーカミオカンデで有名な小柴昌俊博士が、先日、面白いことをおっしゃっていました。
「一流の人と付き合うことがとても大事なんです。二流の人はたくさんいる。それでは、どうやって一流と二流を見分けるのか? それは簡単なんです。一流の人は自分の考えや理論がどこまで通用するのか知っている。二流の人は、自分の考えが何でもかんでも通用すると思っているんです」と。
[/quote]
うーん。なるほどなぁ。となると、「自分の考えは何でも通用しないと思っているが、一体どこまで通用するのかわからない」ヒトは二流以上一流未満になるのか。
IT業界であったら、自分の技術力が目標とするシステム構築にどこまで通用するのかを知る(=つまり、起こりうる成果を予測できる)ことが一流。PMだったら、自分のリスク感覚や管理技術等がどういった案件に通用するのかをわかるということか。
二流を脱するためには自分がどれほどのものなのか把握することから始めなさい、ということを教えてくれ
ています。
この記事を読んで、あることを思い出した。
漫画家の小林よしのり氏(似てるといわれるのだが、どう?w)がプロの極意というのを一言で書いてくれたことがあり、うちのおかんが「全くその通りだ」と膝を叩いた言葉がある。それは明日のエントリでご紹介します。
デザパタマルチスレッド版
結城さんのブログで、
『増補改訂版Java言語で学ぶデザインパターン入門マルチスレッド編』
という文字列を含んだエントリを書いたブログの中から、上記著作を抽選で無料贈呈して頂けるとのこと。
こりゃTBしない手はない。当たるといいなー。
休刊が続く技術系雑誌
ここ数ヶ月で、様々な技術系雑誌が休刊に追い込まれました。ネットでいくらでも情報を得ることができる時代を反映しているかのようです。
◆C Magazine
◆JavaPress
◆Internet Magazine
◆ASAHIパソコン
これでWEB+DB PressとJavaWorldと日経ソフトウェアぐらいになるのか。プログラミング系の雑誌は。私は会社が購読しているJavaWorldにはほぼ毎月目を通していますし、特に気になった号は買って帰ります。結構面白い特集記事あるんだけどなぁ~。
RSSによるフィードドリブンメディアと呼ぶべき症状がネット上に起きており、そこから生まれている新たな情報コミュニティが既存の雑誌メディアを片隅に追いやってしまった。そんな感じを受けています。
はてダ移転計画
〇理由
1.引用文をブログで扱いたい。
2.アメブロはFirefoxにアンフレンドリー。
3.やっぱり本にしたくなってきたというスケベ心。
上記3点です。
ライブドア上場廃止
xDayが来てしまいましたね。
東証がライブドア株の上場廃止を決定したそうです。
粉飾決算をやった会社が上場していられる理由はないですからね…。それに、株式分割をやりすぎてるし。マザーズで流通している株の相当数(8割以上とも聞いたことがある)はライブドア株らしいし、社会に与えた影響も甚大だった。
ホリエモンのようなヒトを見るたびに思うのは、「頭の回転が速い≠頭が良い」というわけじゃないってことです。彼は相当に頭の回転が速いと思います。無能無策ではないことはわかります。でも、彼はバカです。粉飾決算を恒常化させたコトによって失うものより目先の株価を優先したわけですから。
世間的に頭が良いということは、ヒトより素早く結論にたどり着けるような思考回路の速さを差すことが多いと思います。でも、本当に頭が良いヒトってのは「何がどのような価値を持っているか、正しく理解できること」に他なりませんよね。
チェンジ・エージェント
この中にバットノウハウについて書かれていますが、そこの記述がすごく心に響いた。読んでみてください。
バッドノウハウとは、「ソフトウェアなどを使いこなすためにストレスを感じながらもしぶしぶ覚えなければならないようなノウハウ」のことです。(バッドノウハウのエントリ)
[quote start.....]
ぼくは、「バッドノウハウ」を読んで爆笑するけれど、それは過去の技術にしがみついている人たちを思い浮かべるからだ。
フロンティアにある技術を追いかけるとき、バッドノウハウ開拓はエンジニアのモチベーションであり、その深さとパワーは競争力の源泉だ。それはぼくがコーディングを始めたパソコン黎明期の 20年前と何も変わっていない。だから、最先端の技術を扱っているときに限っては、「バッドノウハウ」はとてつもなく重大な意味をもつ。
問題は、自分が獲得したバッドノウハウにしがみつき始めたときに起きる。
最先端の技術を追うことをやめた直後から、その人の持っていた技術的なノウハウはだんだん色あせて、いつしかもっとシンプルな技術の登場によって徐々に置き換えられていく。それは、この世界が新しい世代への新陳代謝を維持するために巧妙に仕込んだチェンジ・エージェントなのだろう。
そして、こういう原始的でディープな技術的お楽しみは、どっぷり浸っている人にしか見えない・理解できない。
[/quote end.....]
恐ろしく的確な考察です。こういう文章を読むと背筋がピンとします。自分の未熟さを教えてくれます。
新しいフレームワークや技術を追いかける or 習得するモチベーションが、ITエンジニアの競争力(技術的な)の原点であることに疑いはないと思います。誰かがバッドノウハウと戦い、チーム内でシェアできうるノウハウに昇華しなくてはならない。私はいつもそう思っているし、こういった新陳代謝がない会社は停滞感しか残らないコトを知っています。停滞感ほどつまらないものはないはずで。
ただ、そういった「HOTスキルのラットレース」についていけなくなる人も大勢いる。
いっつも×2、新しい流行の技術(英語ではCurrent Hot Skillと言う)をチェックして自分なりにモノにしなくてはならない。そんなバッドサイクルには付き合いきれない、と。バッドノウハウで飯を食えるはずなのに、と。
技術?別にがつがつ追いかけるモンでもないだろ、みたいな。
ハッキリ言うと、そういった考え方は天につばを吐くようなものだと思う。
なぜなら、チェンジ・エージェントという不変の流れは誰も変えうることができないから。いくら「オレが止める!」と言っても、こういった流れは社会的変動からきていることだから、絶対にとめることができない。そして、新しい社会的影響を及ぼす技術革新が発生して、新たな社会活動が作られていく。
この流れを経済学者のシュンペーターがこう定義している。そう、あの有名なフレーズです。イノベーション(Innovation)ってヤツです。
ITエンジニアが追いかけるべきことは、個々の技術的事象じゃない。その技術(フレームワークも技術のひとつ)ができることは二の次でよくて、問題はなぜそういった技術が表に出てくるようになったのかを考えることです。ここが見えなくなると、もう自分のバッドノウハウ以外技術的な拠り所を失います。逆にチェンジ・エージェントの移り変わりに気を配るようになると、Current Hot Skillを俯瞰的視点をもって捉えることができるようになるんじゃないかなと思っています。
IT技術のチェンジ・エージェントの存在を知って、そのエージェントに逆らわずに生きていく術を見につけること。そのためにはある程度深い領域までクビを突っ込まないとダメなんだろう。江島さんも最後にこう綴っている。
そして、こういう原始的でディープな技術的お楽しみは、どっぷり浸っている人にしか見えない・理解できない。