人生2回目の出張に行ってきました@鳥取。
直前までわりとばたばたしていたせいで、
ほぼ着の身着のまま状態で、パソコン片手に出発。
鳥取県の取材的なお仕事だったので、
名所を一部まわったりしていたのですが、
もうだめかと思いました@三徳山三佛寺 投入堂。
鳥取県唯一の国宝、土門拳をして、
「日本一の建築」と言わしめた投入堂ですが、
予想の100倍は険しい。
そして、実際にお堂の真下まで行くと、
なぜ投入堂の写真がすべて同じようなアングルなのか(↑のやつみたいな)、
もうめっちゃくちゃ理解できます。なるほど感がすごい。
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事前に色々と調べていて、
滑落事故多発という
サイトの赤字
のインパクトに、
わりと心してかかったつもりだったのですが、
お堂もすごかったし、道のりがもっとすごかったです……
もともと修行の場である三徳山。
六根清浄をするのです。
(一般客も、六根清浄と印された襷をかけて入山します)
こういったことにそこまで心を傾けられる方ではないのですが、
投入堂までの道のりのあまりの険しさに、
あのとき確かに、すべての煩悩を捨て去りました。
たくさん驚いたことがあった気がするものの、
煩悩を捨て去ったせいか、記憶があまりないという…
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登山前の最終チェックポイント
(登山可能かどうか2箇所でチェックが必要)で、
名前と住所と電話番号に加えて、入山時間を書くのですが、
なんで住所と電話番号まで書くんだろうか…?と思っていたところ、
「あっ、帰って来なかったときのためか…」
と、山の中腹で気付きました。
これはかなり色濃く記憶に残っております。
平日だったこともあって、同時入山者がほぼ皆無。
お堂の手前で初めて人とすれ違ったときには、
一緒に行ったM崎さんが、
「あっ、人だ」
とまるで狩りの途中に獲物を見つけた感じの自然さで言うほど、
本当に大自然の真っ只中です。
このふとした発言、とても端的にそれを表していて、
聞いたときから今までずっと、かなりツボに入っています。
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そんな険しさの中を進まなければならないということをしても、
心底、その価値がありました。
生きているうちに、もう一度生きたい。
山登りが好きっていう人にはもちろんですが、
全然興味ない人も、若いうちに行っておくべき!
山登りというよりどちらかというと、クライミング(真の意味で)って感じです。
ちなみに、ただの登山ではなく、お堂なので「参拝登山」です。
繰り返しますが、
修行です。修行のための場です。
注意事項としては、
・1人での入山は不可(2人以上)
・体調が悪い、小さい子供など諸々の懸念事項がある場合は入山不可
・8時~15時までしか開山していない(冬季は閉山)
・雨の日など、天候によっては登れない可能性あり
・靴のチェックが2回(スニーカーでも裏がつるつるだとNG)
・登山とはいえ、スパイクがついた登山靴はNG
・靴NGになったら、わらじを購入(\700)
・杖類の使用はNG(頼れるのは自分の手と足のみ)
・山中での食事はNG(そもそも、食事なんてしてる余裕はない)
…と、ざっとこんなところでしょうか。
ただ、心してのぞめば、大体↑はクリアできます。
夏でも長袖長ズボン推奨です。
(Tシャツでもまあありですが、虫刺され対策+木々の間をワイルドに通り抜けたりするので)
往復は大体2時間くらい。ゆっくりペースだと3時間弱?
私たちは女3人だというのになぜか、後先考えないハイペースで進んだらしく、
1時間半くらいで行って帰ってきました。息切れしまくりなはずです。
あと、シミュレーションをするとしたら、『もののけ姫』が近しいなと。
最後の方でアシタカがずさささっと険しいけもの道を通り抜けていくあれ。
勢いは個人の自由ですが、道はあんな雰囲気です。
岩などもふんだんにあるので
(岩伝いに道を進む箇所もあるので)、
「黙れ小僧!お前にサンが救えるか!」
と叫ぶ、もののけ姫ごっこもできると思います。
…まあ、そんな余裕はどこにもないんですけど(再)。
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ここまで恐ろしげなことを書いてしまったものの、
本当に本当に、かなりおすすめしたい場所です。
若くてそれなりに健康な男女にはあまねくおすすめしたい。
一生に一度は行きたい、みたいな特集が組まれるのも納得。
三朝温泉が近くなので、参拝登山→温泉コースが鉄板のようです。
ちなみに下山直後は、崖を登ったりした反動か、
普通の道なかにある比較的傾斜のきつい土手などを見て、
「あ、あれは余裕で越えられるな。近道っぽいから行くか」
と思ってしまいがちですので、そこもご注意ください。
夏休みに山陰エリアに行かれる方は、ぜひ六根清浄を。