移調奏を発見した瞬間のはなし。
はっきりと覚えています。
小学校1年生の夏休み。
エレクトーンで遊んでいたときに
半音あげて弾いたら、弾けたのですね。
弾きはじめの音が違うのに、なぜ同じ音楽になるのか?
じゃあ、ここからは?
ここからは?と順番に半音ずつあげて弾いて確認しました。
1年生の私は感動しました。
ドレミ・・・ってどこにでも「つくれるんだ・・」と。
これが移調奏だと知ったのは、
ずっとあとになってからです。
半音ずつあげても、
反射的に、ドミナントが頭の中に響きますので
指は自然に鍵盤を押えています。
「ああ、ここでも音楽になる・・」
伴奏もつけますから、
「色がくるくる変わっていくみたいだな」
どこから弾いてもドレミがある・・・
とっておきの発見に感じました。
バッハがとりわけ好きなのも、少し関係があるのかもしれません。
それぞれの調には、雰囲気があることを知ったのも
移調奏の発見のおかげでしょう。
同じ曲を、全部の調で弾きますから比較できるのです。
黒鍵の響きがお気に入りでした。