関西の音楽活動グループConceptusです。

8月の2回に渡る「フィガロ」を目の前に、

その作品解説を掲載致します。



フィガロは主役じゃない!?

 


フィガロの結婚」と聞けば、主役はフィガロだ!

と思ったそこのあなた、大いなる誤解を解いて進ぜましょう。

確かにこのオペラにはフィガロという人物が登場しますし

主要な人物であることもまた確かです。

しかし、この作品は「フィガロがどうにかなる」

という筋書きのオペラではありません。

あらすじの真の主語は、フィガロの雇い主である、

アルマヴィーヴァ伯爵夫妻です。

この作品には、2年から3年前という設定の

前日譚が用意されています。

セヴィリアの理髪師」という作品です。

そして、20年余り後という設定の「罪ある母」という作品もあり

これらを創作した原作者はボーマルシェという人です。

セヴィリアの理髪師とは誰かといいますと、

これもフィガロのことです。

そして、罪ある母というのは、伯爵夫人ロジーナのことです。

 

どういう三部作なのか?

 

俗に「フィガロ三部作」と言われているこれらの作品には

伯爵夫妻を主人公にした一つの流れがあります。

それは、この夫婦がどのような経緯で結ばれ、

その後どうなっていくのか、という夫婦物語です。

セヴィリアの理髪師」であるフィガロの手助けで

困難を乗り越えて夫婦となり、

その「フィガロの結婚」という、部下が結婚する日に、

夫婦関係に決定的な溝が出来てしまい、


20年以上かかってやっと伯爵

「罪ある母」である夫人との和解に至るという流れであります。

つまり、最初の2作は主人公がタイトルになっているのではなく、

主人公に与えられた条件の部分がタイトルになっているわけですね。

 

どんな風に結婚したのか?

 

ここでは前作「セヴィリアの理髪師」をご説明します


――18世紀中盤のスペインはセヴィリアの街。

郊外にあるアグアス・フレスカスの領主、アルマヴィーヴァ伯爵は、

町医者であるドン・バルトロが後見している

貴族出身の娘ロジーナに恋をし、

身分を隠して求婚しようとしている。

しかし、バルトロロジーナの持つ財産と、

多少の愛情からロジーナとの結婚を望んでおり、

嫌がって外へ出たがるロジーナを監視しているため、

伯爵バルトロの家に出入りしている理髪師フィガロの助けを借り、

変装など、様々な策略を用いてバルトロを出し抜き、

無事結婚にこぎつける。――