関西で活動する音楽グループConceptusのブログです。
この顔ぶれで、魔笛のダイジェストを上演致します。
情報はこちらにございます。
我々は4月30日(日)、
14時と16時の2ステージを勤めますが、
同じ魔笛のダイジェストながら、
それぞれ選曲が違ってまして、
二つの側面から魔笛を概観できるようになっております。
モーツァルトがフリーメイソンの会員だったことは有名です。
入会時にはウィーンで奨励さえされていたフリーメイソン、
しかし、モーツァルトが三十路を迎えた頃、
国の政策は180度の転換。
フリーメイソンは冷遇され、支部の統廃合が行われ、
モーツァルトの死後はとうとう駆逐され、
「所属が明らかになれば死刑」という状態になりました。
そんな衰退の中、モーツァルトは新しい支部の立ち上げを目指し、
仲間と奔走するようになります。
ただし、妻コンスタンツェの理解を得られなかったため、
本来の稼ぎを投入することはせず、
入会金などの収入を返済に充てることを前提に、
借金を重ねてその準備をしていました。
しかし、とうとう支部立ち上げは果たせず、
撤退にも借金がかさむこととなり、
宮廷からの給料を差し押さえる判決を食らったすぐ後、
謎の死を遂げてしまいます。
14時の部では、そんなモーツァルトの理想通りに、
支部立ち上げが出来ていたら、というパターンを
王子タミーノのサクセスストーリーで、
そして、それが現実であった挫折と没落のストーリーを
黒人モノスタトスに象徴させて、
モーツァルトの光と影をご覧いただきます。
16時の部では、モーツァルトだけではなく、
人間の弱い部分、ダメな部分を象徴するような、
庶民の代表パパゲーノにスポットを当て、
そんなパパゲーノがどのように救済されていくのか、
ご覧いただこうと思っております。
このような公共施設のイベントにおいてさえ、
ぼんち流の内容をご覧いただこうという、
まさにコンツェプトゥスらしい催しでございます。
いずれ本公演においてお目にかけたいと思っています。