関西で活動する音楽グループConceptusのブログです。

 

ヒルトンプラザでの魔笛が終わりました!

お客様、そして関係者の皆さま、ありがとうございました。

 

 

使用した楽器は、備え付けのグランドピアノと、

コンツェプトゥス持参の電子チェンバロ。

今回はオルガン1の音色をタミーノの吹く魔法の笛の音に、

そしてチェレスタの音をパパゲーノの鈴の音に使いました。

 

チェレスタといっても、ちょっとグロッケンシュピールに近くて、

硬質な音なので、魔笛が主な用途として想定されているのでしょう。

 

 

で、ちゃんと序曲もやりましたよ。

提示部から再現部にテレポーテーションしましたけど。

 

 

パパゲーノとモノスタトスが、

互いの異様さにびっくりしているところです。

ここは笑いがきましたね。

 

 

我らがザラストロ、信ちゃんです。

私はこの役に、あまり低いドバスを持ってくるのは好みません。

まあ、50歳くらいまでの設定にしてますので。

バスバリトンも出来るバリトンくらいで考えてますから、

大西信太郎はうちには最適な人材です。

 

 

タミーノは少し和テイストを取り入れていますが、

これは台本の指定によります。

当時は東洋のものがヨーロッパに流れて来ていて、

着物を一部分だけ着ている人、なんてのもいたようですね。

しかし、温泉宿の若旦那に見えるの、私だけじゃないよね?

・・・・本人もそう見えたそうです。(笑)

みつる君、最高のアリアを聴かせてくれました。

 

パミーナの初演者は「フィガロの結婚」バルバリーナの初演者でした。

ついにそれを踏襲することが出来る時期がきました。

文ちゃんは、その昔、大変可愛かったんです。

今でも可愛いには違いありませんが、そう、可愛かったんです・・・終わり。(笑)

ところが最近、大人の女性としての潤いがにじみ出て来て、

しかも歌が格段に伸びている・・・まさに今だ、今しかない、

いつやるの?今でしょ!・・・というわけで、

今回のお話をいただいた時、演目は指定されていなかったので、

文ちゃんにパミーナをやらせたくて魔笛に決めました。

 

 

さて、酔いつぶれて、リズムもまともに合わせられずに、

無茶苦茶に歌ってくれているのが光太郎くんです。

ええ、もちろん私ぼんちの注文で。

最初にこれをお願いした時のことは忘れられません。

呆然として、パニックを起こしてました。

ところが、その後の巻き返しがすごかった。

 

何と、お酒はメチャクチャに弱く、

うっかり酎ハイ350mlを開けようものなら泥酔してしまうのに、

居酒屋に数日通って、酔っ払いを観察したんだそうです。

1人飲みしていたおっちゃんと話し込むことまでして・・・。

 

次の稽古で、その成果を見せてくれました。

しかし、無茶苦茶に遅れて歌ったりしている歌手を尻目に、

わざと無視してインテンポで演奏するのって難しいですね。

 

 

さて、反則にもほどがあるのが、有香さんです。

14時の部では夜の女王を歌ってくれて、これは見事だったのですが、

16時の部ではパパゲーナに変身。

楽屋で衝立の向こうから出てきた時の衝撃たるや・・・

男女問わず大騒ぎになりました。

どんだけ可愛いねん!

同一人物とは思えない変身ぶりでした。

 

 

さて、こちらがピアニストのお二人です。

もう6年はうちで関わってくれている、常連のあやのん。

彼女はうちの自主公演におけるチラシやプログラムの

デザイナーでもあります。

(ついでにぼんちの愚痴聞き役も・・・)

OLのスキルを駆使して、貢献してくれています。

「藤戸」では2日間、見事に弾ききってくれました。

 

そしてもう1人がニューフェイスですが、

この1年間、私が切望に切望を重ねて、

やっと共演が実現したお方、ゆりゆりです。

(ゆりゆりの言いだしっぺは信ちゃん)

関西二期会研修生の修了公演で

「皇帝ティートの慈悲」のピアノをしていたのですが、

それを聴いた私と水野さんが一目惚れ。

事あるごとにラブコールを送り続け、

今回の共演と相成りました。

 

ティートの時に何がすごかったといって、

すべての音、音型、強弱が楽譜から考え抜かれていて正しく、

しかもcrescendoは何とも言えない興奮を誘うもの。

感心を通り越して、その音楽づくりに恋してしまいました。

で、今回指揮者の立場で一緒に演奏して感じたこと。

一体感が半端ねえんだなあ・・・

ますますべた惚れしてしまいまして、

次のデートをどうしようかと妄想するようになってしまいました。

オペラもだけど、リートデートもしたいなあ。

・・・で、デートで失恋ソング歌うぼんち!(笑)

 

 

以上、魔笛の報告でした。

 

スタッフの方にも、お客様にも喜んでいただけるステージとなり、

これほど嬉しいことはございません。

前回うちで上演した魔笛の演出内容について、

私自身が嫌悪しているような事情も背景にあり、

次の魔笛を作る叩き台が出来たことも利益でした。

 

さて、次の一手をどう踏み出すか・・・。

まずは声楽と器楽の、少し規模の大きいアンサンブル、

というところで、「祈りの追求」に取り組んでみたいと思います。

早急に企画をまとめましょう。