関西の音楽活動グループ Conceptus です。


2015年発足して、活動の幅を広げていきます。


facebookページで情報発信していますが、ブログでも日々の練習の様子や

コンサート情報などをお知らせしていきます。




なおさんからご指名があったように思いますので、(←勘違い?)

リコルディ版「セヴィリアの理髪師」、

旧版と新版の違いについてご説明しておきたく存じます。


まず、どちらも校訂はアルベルト・ゼッダです。

ここのところ、よくロッシーニを振りにきておられますね。

関西にも「ランスへの旅」を振りに来られたばかり。

「セヴィリアの理髪師」の校訂から、指揮者に加えて

音楽学者の道も歩みだされたマエストロです。


その昔、無茶苦茶な伝承の楽譜でセヴィリアが演奏されていた頃、

ゼッダさんは正しいと考えているテンポでオケ練習に臨みました。

すると奏者から、そのテンポじゃ演奏出来ない、とクレームが。

後日、自筆譜に接すると、その部分はクレームをつけてきた楽器は、

そもそも演奏しないことになっていた、ということが発覚。

つまり、オーケストレーションが変えられていたわけですね。


ゼッダさんは自筆譜に基づいて修正した楽譜で演奏しましたが、

パート譜の貸主であったリコルディから、

楽譜をメチャメチャにしてくれちゃって!とドヤされます。

しかし、パート譜の間違いの方が酷い、ということを説明し、

逆にリコルディから校訂版の出版を依頼されるのです。


そして出たのが旧版です。(1969年のことです)

以来、その楽譜で演奏してきたわけですが、

2014年、さらなる校訂を経た新版のヴォーカルスコアが

ついに楽譜屋に並び始めました。





まず両版の付録を比べてみましょう。

旧版の付録についているのは、場合によって移調されることのある、

いくつかのアリアの移調譜だけです。

新版はほとんどの移調譜が退けられていて、

代わりに、ロッシーニの手によるものとよらないものとに関わらず、

成立したことのある異稿がほぼすべて収録されています。


本編においては、アーティキュレーションの異同、リズムの異同、

歌詞の異同、多少のレチタティーヴォの小節追加など、

それなりに違いがあります。


さて皆さん、今後セヴィリアの楽譜をお求めの方は、

是非新版をお買い上げ下さい。

値段もちょっとの違いです。

お得感がだいぶ違います。

私が勝手に値引きするわけにはいきませんが、

ジャパネットの前社長よりさらに声を高くしてお勧め致します。


発起人ぼんちでございました~!






コンサート・オペラのお問い合わせはciliegia.kobe@gmail.com

まで。