前回の租税法に続き、今回は選択科目である「経営学」の学習についてです。
■公開模試・本試験の成績
・公開模試:A判定
・本試験の得点 : 61.15(経営論30.70、財務論30.45)
■私の予備知識
・経営論はこれといった学習歴なし
・財務論は大学院や証券アナリスト試験で勉強したので、公認会計士試験の中で
は最も得意な分野
■予備校
・インプットは市販の教材をベースに、追加で大原の試験委員対策を受講
・答練は大原メイン
■使用教材
経営論(第1問)
①中小企業診断士 スピードテキスト (1) 企業経営理論
②LEC 一問一答問題集 経営学
③大原の試験委員対策レクチャー
④答練・模試
▼大原の論文答練(基礎・応用・直前)
▼大原とタック全国公開模試(H26年第2回)
①を2回程度読み、その後、④を繰り返し解きました。経営論はこれといった市販のテキストが存在しないため、中小企業診断士の「企業経営理論」という科目のテキストを用いましたが、体系的にまとまっていて、会計士試験にも有効だと思います。
少なくとも今年の試験では、このテキストで対応できました。
大原の答練は、解答の説明だけにとどまらずその周辺論点も加えた形で体系的にまとめてくれていて(大原のテキストの抜粋?)めちゃめちゃ素晴らしく、超オススメです。
④を繰り返し何度も読み込んで(日本一繰り返し読んでるかもしれません)、自分の言葉で説明できるくらいまで覚えました。
②はキーワードの穴埋め学習用として購入。
最近の本試験の傾向では、キーワードの穴埋めよりも、数行の作文を書かせる問題が大半であり、その傾向からは外れますが、キーワード問題も少しは出ますし、LECではこの一問一答を配付されて勉強してるそうなので、念のため使用しました。今考えると必要なかったかもしれません。
③は他の受験生に差を付けられないために、念のため受講しました。
値段は張りますが、テキストが良くできていて試験委員の著書から試験に出題されそうは論点をまとめてくれているので、受講して良かったです。
財務論(第2問)
④答練・模試
▼大原の論文答練(基礎・応用・直前)
▼大原とタック全国公開模試(H26年第2回)
⑤LEC 計算問題集 経営学
私はファイナンスが得意だったため、④と⑤は全体通して1回、間違った問題をもう1回解き直しただけです。
一方、初めて学習される方は、ファイナンスの問題集1冊(予備校の授業を取ってない方は④がオススメ)と答練・公開模試は繰り返し繰り返し解いて、身体で覚えることができれば安定して高得点が望めます。
経営論と違って得点効率が良いので、経営論の学習よりも多くの時間を割くべきです。
⑤は内容的には良本。予備校に通っていない方はぜひ買った方が良いです。
LECの受講生も④が配布され、問題集として使用しているらしいです。
その他参考程度に読んだ書籍
・スタンダード企業論 :牛丸元著
・経営学入門 [上] :榊原清則著
・経営学入門 [下] :榊原清則著
・経営戦略全史 :三谷宏治著
・テキスト経営学 [第3版] :井原久光著
他の受験生は予備校のテキストだけで十分かと思います。
そこを敢えて一冊読むとしたら、一番上の牛丸先生(現試験委員)の本が良いかと思います。(若干難しいですが)
以上、教材についてダラダラと書いてしまいましたが、経営論にしても財務論にしても、結局のところ、大原の答練・公開模試を繰り返し回すのが、最も効果的かつ効率的な勉強方法です。
■その他ポイント
経営論
何が出題される全く分からないカオスな科目で、学習量と成績が大して比例しない学習効率の悪いくせ者です。
とはいえ、学習しない訳にもいかないので、最低限、答練や公開模試の内容は頭に入れておき、他の受験生と差を付けられないようにしておきたいところです。
そんな努力が反映されにくい科目であるため、学習のモチベーションが上がらないかもしれませんが、経営論で学習するのはビジネスパーソンとしての一般教養的な内容であり、知っておいて損はしないです。そもそも会計士を目指すような方は経営戦略とかドラッカーとかポーターなどの経営学に興味がある人が多いと思います。ぜひプラスに考えて将来に役立つ学問と考えて勉強して欲しいと思います。
試験本番では、全く知らない分野が必ず出題されますが、問題文の文脈からそれらしいことを書いておけば部分点がもらえるかもしれませんので、取りあえず回答は全部埋めた方が絶対に良いです。
なお、自分が知らない論点は他の受験生も知らないことが多いので、解けなくても全く気にせずに冷静に対処することが重要です。
財務論
頭では分かっていても計算ミスを起こしやすい科目なので、答練を解きながら間違えやすい箇所をメモっておくようにし、直前にそのメモを見直したのですが、かなり効果があったように思えます。
経営論と異なり財務論は多くの受験生がそこそこ点数を取れるレベルに仕上げてくるので、問題文の読み間違い、計算ミス(電卓ミス)、文字の書きミス等のケアレスミスを極力回避するように心がけていました。経営学は唯一時間が余りますが、余った時間は途中退出せずに、徹底的に財務論の見直しに充てるべきです。
それと、余談ですが、
財務論で使われる数値はそれなりに実態に近いものが使われることが多く(WACCは超低金利時代を反映できていませんが)、例えば、PERは20倍前後、PBRは1.0倍前後、βは0.8~1.5程度、といった数値から外れるものは計算ミスをしている可能性が高いと思うようにしていました。
また、財務論の実務での役立度という点で行くと、経営論以上に一般常識レベルです。
大原の答練は、解答の説明だけにとどまらずその周辺論点も加えた形で体系的にまとめてくれていて(大原のテキストの抜粋?)めちゃめちゃ素晴らしく、超オススメです。
④を繰り返し何度も読み込んで(日本一繰り返し読んでるかもしれません)、自分の言葉で説明できるくらいまで覚えました。
②はキーワードの穴埋め学習用として購入。
最近の本試験の傾向では、キーワードの穴埋めよりも、数行の作文を書かせる問題が大半であり、その傾向からは外れますが、キーワード問題も少しは出ますし、LECではこの一問一答を配付されて勉強してるそうなので、念のため使用しました。今考えると必要なかったかもしれません。
③は他の受験生に差を付けられないために、念のため受講しました。
値段は張りますが、テキストが良くできていて試験委員の著書から試験に出題されそうは論点をまとめてくれているので、受講して良かったです。
財務論(第2問)
④答練・模試
▼大原の論文答練(基礎・応用・直前)
▼大原とタック全国公開模試(H26年第2回)
⑤LEC 計算問題集 経営学
私はファイナンスが得意だったため、④と⑤は全体通して1回、間違った問題をもう1回解き直しただけです。
一方、初めて学習される方は、ファイナンスの問題集1冊(予備校の授業を取ってない方は④がオススメ)と答練・公開模試は繰り返し繰り返し解いて、身体で覚えることができれば安定して高得点が望めます。
経営論と違って得点効率が良いので、経営論の学習よりも多くの時間を割くべきです。
⑤は内容的には良本。予備校に通っていない方はぜひ買った方が良いです。
LECの受講生も④が配布され、問題集として使用しているらしいです。
その他参考程度に読んだ書籍
・スタンダード企業論 :牛丸元著
・経営学入門 [上] :榊原清則著
・経営学入門 [下] :榊原清則著
・経営戦略全史 :三谷宏治著
・テキスト経営学 [第3版] :井原久光著
他の受験生は予備校のテキストだけで十分かと思います。
そこを敢えて一冊読むとしたら、一番上の牛丸先生(現試験委員)の本が良いかと思います。(若干難しいですが)
以上、教材についてダラダラと書いてしまいましたが、経営論にしても財務論にしても、結局のところ、大原の答練・公開模試を繰り返し回すのが、最も効果的かつ効率的な勉強方法です。
■その他ポイント
経営論
何が出題される全く分からないカオスな科目で、学習量と成績が大して比例しない学習効率の悪いくせ者です。
とはいえ、学習しない訳にもいかないので、最低限、答練や公開模試の内容は頭に入れておき、他の受験生と差を付けられないようにしておきたいところです。
そんな努力が反映されにくい科目であるため、学習のモチベーションが上がらないかもしれませんが、経営論で学習するのはビジネスパーソンとしての一般教養的な内容であり、知っておいて損はしないです。そもそも会計士を目指すような方は経営戦略とかドラッカーとかポーターなどの経営学に興味がある人が多いと思います。ぜひプラスに考えて将来に役立つ学問と考えて勉強して欲しいと思います。
試験本番では、全く知らない分野が必ず出題されますが、問題文の文脈からそれらしいことを書いておけば部分点がもらえるかもしれませんので、取りあえず回答は全部埋めた方が絶対に良いです。
なお、自分が知らない論点は他の受験生も知らないことが多いので、解けなくても全く気にせずに冷静に対処することが重要です。
財務論
頭では分かっていても計算ミスを起こしやすい科目なので、答練を解きながら間違えやすい箇所をメモっておくようにし、直前にそのメモを見直したのですが、かなり効果があったように思えます。
経営論と異なり財務論は多くの受験生がそこそこ点数を取れるレベルに仕上げてくるので、問題文の読み間違い、計算ミス(電卓ミス)、文字の書きミス等のケアレスミスを極力回避するように心がけていました。経営学は唯一時間が余りますが、余った時間は途中退出せずに、徹底的に財務論の見直しに充てるべきです。
それと、余談ですが、
財務論で使われる数値はそれなりに実態に近いものが使われることが多く(WACCは超低金利時代を反映できていませんが)、例えば、PERは20倍前後、PBRは1.0倍前後、βは0.8~1.5程度、といった数値から外れるものは計算ミスをしている可能性が高いと思うようにしていました。
また、財務論の実務での役立度という点で行くと、経営論以上に一般常識レベルです。
例えばクライアントから「自社株買いについて株価的にどう思いますか?」と何かの節に聞かれて、理論的にはどうか、でも現実にはこうなるケースが多い、といったことがサラッと答えられないと、はっきり言ってクライアントに舐められて、相手にされなくなります。会計士はファイナンス論も詳しいと思われてますから。それに、財務論は最近新聞でも良く話題になるので、ぜひこの試験勉強を通じてしっかり理解しておきましょう。
時間配分
経営学は、特定の問題にハマらない限り、時間は十分足ります。
従って、時間配分にそこまで気遣う必要はないですし、また、解く順番も経営論からでも財務論からでもどちらが先でも大丈夫だと思います。
私は、
①財務論をなるべくケアレスミスしないよう丁寧に解く(60分以内)、
②経営論を解く(40分以内)
③財務論の見直しをする(残り時間)
という順番にしてました。
多くの人は経営論から解いているようですが、私の場合、経営論のカオスな問題が全然分からずに精神的に参ってしまい、得意の財務論まで投げやりになってしまう、という負の連鎖を避けるため、他の受験生とは違う順番で解いてました。
以上、また長文となってしまいましたが、少しでも参考になれば。
時間配分
経営学は、特定の問題にハマらない限り、時間は十分足ります。
従って、時間配分にそこまで気遣う必要はないですし、また、解く順番も経営論からでも財務論からでもどちらが先でも大丈夫だと思います。
私は、
①財務論をなるべくケアレスミスしないよう丁寧に解く(60分以内)、
②経営論を解く(40分以内)
③財務論の見直しをする(残り時間)
という順番にしてました。
多くの人は経営論から解いているようですが、私の場合、経営論のカオスな問題が全然分からずに精神的に参ってしまい、得意の財務論まで投げやりになってしまう、という負の連鎖を避けるため、他の受験生とは違う順番で解いてました。
以上、また長文となってしまいましたが、少しでも参考になれば。