アートコラム Conceptual Cafe 年末企画「お蔵入り」コラムのお蔵出し。

2022年にコラムに上げることができなかった展覧会をまとめて紹介する企画です。

 

手はつけたものの何ヶ月も経つと記憶はもちろん、その時感じたフィーリングも薄れてしまい筆が進まなくなります。完成は諦めてここで在庫を一掃しようという安直ですが、自分としては備忘録にもなる重要なコラムでもあります。

 

それでは始めましょう。

 

 

  特別展「国宝 東京国立博物館のすべて」 東京国立博物館(2022/10/23)

 

最初はまさかの国宝展です。見応えありましたね。創立150周年の歴史において初めての所蔵品89件、全点展示。これは最初から書くのは無理と思っていました。国宝1点で十分コラムを書けるところを、国宝だらけですから。とはいえ何点か選ぶのも違うなあと。選べませんしね。

 

  見るは触れる 日本の新進作家 vol.19 東京都写真美術館 (2022/9/4)

 

 

この時期、他の原稿(アートの旅シリーズ)に注力していて余力が無かったので最初から書かないつもりでしたが、とても良い展覧会でした。写真と言いながら独自の表現が多く、現代アートの展覧会のようでもありました。


出展作家は以下の通り。どの方も今後注目したいアーティストです。

  • 水木塁
  • 澤田華
  • 多和田有希 ※写真  《 I am in You 》
  • 永田康祐
  • 岩井優

 

 

   ICC アニュアル 2022 生命的なものたち ICCインターコミュニケーションセンター (2022/8/28)

 

 

メディアアートは理解するのも説明するのも大変です。しかし、見るのは好きです。ICCの展示は難しいことが多いのですが、これは特に難しいと感じました。取り上げるのは1点に絞るなど割り切るしかないのかもしれません。

 

 

  MOTアニュアル2022  私の正しさは誰かの悲しみあるいは憎しみ 東京都現代美術館 (2022/8/9)

 

面白かったです。

4人のアーティストが出展しており、どれも社会派な示唆に富む内容で、全て書こうとして力尽きました。(去年もこのパターンありましたね。)名前と作品名だけでも紹介します。

 

 

工藤春香

《あなたの見ている風景を私は見ることができない。

 私の見ている風景をあなたは見ることができない。》


大久保あり

《No Title Yet》

 

良知暁

《シボレート / schibboleth》

 

高川和也

《そのリズムに乗せて》

映像作品のため写真なし。

 

 

  ボストン美術館展 芸術×力 東京都美術館 企画展示室 (2022/7/31)

 

 

ボストン美術館展というと、幻の日本の名品が里帰り!という企画が多い中、全然違う企画でした。世界中の美術品を幅広く集めた展覧会。絵画に限らず、ファッション、古代遺跡の彫刻、宝飾品などもあり、まとめにくかったこと、何より私にとって目玉となる作品がなかったので、意欲が湧きませんでした。

 

 

  江戸からいまへ 日本の絵本展 ちひろ美術館・東京 (2022/7/30)

 

 

日本美術の伝統的なものから絵本的なものを抽出し、現代の絵本につながる歴史の流れを丁寧にまとめた展覧会で、特定の絵本作家を取り上げる企画展とは違うアカデミックなアプローチの良質な展覧会でした。面白かったのですが、原稿が単なる要約文になってしまったので上げるのをやめました。

 

 

  Tokyo Contemporary Art Award 2020-2022 受賞記念展山城知佳子  東京都現代美術館  (2022/4/6)

 

 

これも良かったんですがまとめ切れなかった。

(もう一人の受賞者 藤井光 の作品は書き上げました。)

見た時は、こちらの方がスッと入る感じだったのですが、感覚的なことは文字化しにくいと言い訳をいっておきます。

 

 

  多層世界の歩き方 ICCインターコミュニケーションセンター  (2022/2/20)

 

 

この展覧会はタイトルの通り、現実世界や仮想世界を歩くような体験をテクノロジーで形にしている作品を展示していました。面白かったのでかなり長文の原稿を書いたのですが完成しませんでした。(ICCは手強いです。)

 

セマーン・ペトラの「モノミス」という作品が良かったので画像を載せておきます。これは今も形を変えて展示されていますので、ICCに行った際には見て頂きたいです。

 

 


 

ということで、お蔵入りは8件でした。

心残りもありますが年末で一区切りし、年明け新たな気持ちで始めたいと思います。

 

2022年はこれで最後となります。読んでいただき本当にありがとうございました。

良いお年をお迎えください。

 

 

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