「イグジット・スルー・ザ・ギフトショップ」
ドキュメンタリー
2011年 1時間26分 監督 バンクシー
<ネタバレあります。>
確かにバンクシーの作った映画だが、
バンクシーの映画ではなかった。
主人公はティエリー。
またの名を現代アーティスト、
MBW、ミスター・ブレインウォッシュ。
事実は小説よりも奇なり、とでも言おうか。
よくわかっていない素人がとにかく最後まで突っ走ってそのままゴールして優勝してしまった、
という映画。
ビデオカメラ撮影が、ただ一つの趣味の男、ティエリー。片時もカメラを手放さず家族や街の日常を撮影するうちストリートアートの制作を撮影するようになる。警察に追われる危ない現場撮影をこなすうちアーティスト仲間の信頼を得た彼はなんとアメリカでの活動を開始したバンクシーから制作現場の撮影依頼を受けることに。
その後いろいろあって(中略)バンクシーのようなアーティストになることを決断、全財産を投げ打って先に会場を抑え、来たるイベントに向け猪突猛進で制作活動を始める。もちろんそれが彼にとって初めての制作活動だった、、、。
見ようによってはアートなんてハッタリと
宣言しているような映画。
アートのマーケットを揶揄するような
活動をするバンクシーにとって
行動そのものがアートのパロディである
ティエリーを主人公に映画を作るのは
当然だろう。
この話し自体がバンクシーのフェイクという
意見もあるようだが、どうだろう。
私は基本的にはノンフィクションだと思う。
面白い映画なのでオススメです。
バンクシー本人が登場し、制作活動の現場や、
スタジオの映像が見れるのも貴重。
本当はそちらが目玉なのかもしれないが。
最後に、MBWに振り回されるプロのスタッフ達がとても気の毒だった。