第23回 文化庁メディア芸術祭 受賞作品展

 

2020年9月27日(日)

日本科学未来館(東京・お台場)

 

文化庁メディア芸術祭に行って来ました。無料ですが完全予約制。世界中から応募があるので、メディアアートの今が見れるありがたい展覧会です。

 

リアルな展示は終了しましたが、10月31日まで特設サイトでVR展示などしています。中身は充実しているので、今からでも間に合います。

 

https://www.online.j-mediaarts.jp/?_ga=2.224980505.2047876885.1601682374-1412771202.1601098707

 

 


ざっくり気にいった作品の感想です。

 

 

<アート部門>

○[ir] revent: Miracle on Demand

Adam W. BROWN    米国

大賞受賞作品。キリスト教の奇跡を暴くというと言い過ぎですがそんな作品です。日本のコンクールでこの作品が大賞とは意外。この作品については改めて書きますので今日はここまで。

 

○Two Hundred and Seventy

Nils VOLKE   ドイツ

屋内の天井に設置された270の紙袋が1080のファンによって一斉に膨らんだり萎んだりする動く大がかりなインスタレーションです。展示映像のみですが、見た目に得体の知れないダイナミックさがありインパクト大。

 

○Lenna

細井美裕 日本

サウンドインスタレーション。スピーカーが周囲に配置された薄暗い部屋で、女性の声による無機的な音楽が奏でられる。音のみで構成されているが立体的に設計された音の空間が聴覚以外のイメージを呼び起こす。

 

<エンターテインメント部門>

○Shadows as Athletes 

佐藤雅彦/佐藤匡/石川将也/貝塚智子 日本

オリンピックをテーマにしたアナログなアプローチの映像作品。スポーツ選手の競技中の影を主役して撮影した作品。競技はフェンシング、新体操、競輪、ホッケー、アイススケート、テニスなど。見たことの無い映像に仕上がっていて手法も斬新で大賞にふさわしい。

 

○大喜利AI&千原エンジニア

「大喜利AI&千原エンジニア」制作チーム

NHKの番組企画、大喜AI。このたび応募してみたところ見事、優秀賞を受賞しました。開発者のインタビューが面白いです(お笑いではなく。)

これを見ていると人間のクリエイティビティも危ういなと思う。

 

 

<アニメーション部門>

大賞は「海獣の子供」、ソーシャル・インパクト賞が「天気の子」。メジャー作品はさておき、

 

○向かうねずみ

築地のはら 日本

魚市場が築地から引越した豊洲へのねずみ旅を描いた短編アニメーション。

自作のねずみキャラが歩くアニメを小型プロジェクターで壁などに投影しリアルに歩く映像を撮影するという手法が斬新。小さなねずみが歩いているだけなのだがドキドキ感もあり見ていて楽しい。特設サイトから見れます。

 

 

<マンガ部門>

大賞は「ロボ・サピエンス前史」島田虎之助。

マンガは作品を読んでいないのでコメントは控えます。メディアアートの目線で取り上げているので、先進的な表現のものが選ばれているようです。