昔から美術館を作るのは金持ちと決まっています。
ですが、美術館は多くの来場者を受け入れるための展示空間なので、収集家が元々美術品とどのように暮らしていたかは見えなくなっています。
その点、フランス パリにあるこのジャックマール・アンドレ美術館は莫大な富を惜しげなく使って創り上げられた美の生活空間がそのまま展示空間となっているので貴重です。
美に囲まれて実際に生活するための空間なので作品との距離感も近く、私のような庶民は密度の高さに息が詰まるほどです。
世界中の高級食材を金に糸目をつけずかき集めて、作り出された究極の料理をこれでもかと出される感じとでも言いましょうか。
ルーブル美術館のナポレオン三世や、マリーアントワネットの居室より、こちらの方が贅沢な気がします。
一方で、この美術館でもワンオブゼムになってしまうくらいパリは見所が多いのも確かで、まさにパリは芸術の都だと思います。