桜はきっと魔法をかけている。



開花の便りに心浮き立ち
咲き初めに心躍らせ
満開に笑顔を咲かせ
零れ桜に一抹の寂しさを覚え
次の春ふたたび魔法にかけられることを心待ちにしている。




花の命はごく僅か。
きっと桜の魔法にかけられている。


「願はくは華の下にて春死なむ」


別れと出会い。
桜絨毯に花筏。


淡い桜色をした魔法が今年もまた解けてゆく。