伊勢佐木町――その地名は全国的に有名だ。とりわけ50代以上の人にはほとんど認知されているのではないだろうか。かつて、この街は東京・銀座をも凌ぐ大繁華街だった。もはや「日本一の商店街」だったといっても過言ではない。
いまのようにレジャーが多様化していない時代、街には芝居小屋が林立し、その後は映画館が立ち並ぶ。わが国屈指のレジャータウンだったのだ。ショッピングするにも事欠かない。いくつもの百貨店が軒を並べ、終日、買い物客で賑わった。それほどここは戦前戦後をとおして“全国ブランド”の街だったのだ。
そんな古き良き時代は昭和30年代ごろまで続く。だが、時が経つにつれ周辺のエリアが近代化していくと相対的にこの街は徐々に活力をなくしていった…。
以後、数回にわたり全国的な知名度を誇る「伊勢佐木町」をモデルケースとして、“街”のあり方について勝手気ままに追究していく。