5月24日
今日は父の誕生日
うちの父は
美津雄
と書いて
みつお
と読む
男のくせに美しいが入るのは
よく考えると珍しい
彼の方が美容師向きだと思う
性格は
ザ 昭和の親父だ
高卒で電電公社に入り
定年まで勤め上げる
片道1時間以上の通勤をして
たまの休みにパチンコをする
酒も好きだし
寅さんが好きだ
音痴だけどよく歌う
絵がとても上手で
工作なんかも上手だ
そんな父と暮らしたのは
18年間
僕はもう39歳
父と暮らした日々を超えて東京にいる
父の事を考えると
いつも思い出すのは
高校の時に高校を辞めたいと言った時だ
僕は優秀な高校の勉強についていけなくて
高校を辞めて美容師になりたいと言った時
言い争いになって
言ってしまった
親父みたいにサラリーマンになって
つまんない人生送りたくないんだ
いつもならぶん殴ってくる
親父が
止まった気がした
そして僕は高校をちゃんと卒業することにした
あれから20年以上経つけど
今も申し訳なく思う
数年前父は僕と酒に飲まれた時
本当は
電車の運転手になりたかったんだと
けど電電公社に入るしかなかったと
言っていた
その時色々かんがえて少し泣けた
元々地元じゃ不良寄りの父だったんだと思う
親族を見てもみんなヤンキーが多い
むしろヤンキーしかいない
ふと気づく
僕の周りは何故かヤンキーが多い
僕はヤンキーになれなかったけど
僕の人生はヤンキーに育てられてると
気づく
そんな父の
誕生日
美津雄
パーマンみたいな名前だな
おめでとう
また飲もう
おやすみなさい
こわしやすひこ