夕方4時頃は感覚で。

薄暗い部屋 シャッターを閉めていたのか陽が当たらないのか、やたら暗い。

ガラス越しに見える湯気をみて、母親がお風呂タイムなのを確信する。

小さな心臓は、緊張感よりも好奇心が勝り、思いの外鼓動は正常。悪びれた様子もなく、タンスの上に手を伸ばす。

蓋を取り、、中を覗く、、

どうやってやるんだ?

指でほじくる、指の先が紅くなった。

爪の間も。

手探りで中身を出すのに必死になる。

こちらまで石鹸の香りを湯気が乗せてくる。あまり長湯でない事を知っている気がしたけど、やめられないとめられない。これを塗るまでは。

なんとかくり出して、自分の口に塗ってみる、、唇ってどこからどこまで?
わからないけど、上唇と下唇に塗る事くらいわかってる。こんな感じでしょ?

しばらくすると、扉が開く音、、こちらを覗く母。

座椅子に座りながら、満足気な私は、私をみる母の顔を見て嬉しくなった。

紅い口紅
緑と水色が混じったような冷蔵庫
薄ピンクのダイヤル式の電話
カモの絵があるカーテン
自分の名前が書いてある馬の乗り物
2DKは2〜3歳だった私にはとても広く感じた。